優良小規模企業者に選ばれた(株)ミカワ精機の代表を務める 近藤 芳正さん 大熊町在住 51歳
町工場の未来を照らす
○…精密機械の部品などを製作している「(株)ミカワ精機」の代表となって10年。神奈川県がものづくり産業の発展に貢献した企業に送る優良小規模企業者にこのほど、市内から唯一選ばれた。自動車のエンジン部品など、難しい加工を正確に施す技術力に加え、職業体験受け入れやメイドインつづき事業などを通した地域活動を大切にしてきた。「町工場の魅力を若い人に伝えたい」。都筑のものづくりの未来を担う。
○…1歳の頃、家族で大熊町へ。小学校ではソフトボール、中高ではバスケに熱中。高校時代は体育教諭を夢見るスポーツ少年だったが、「いつかは父の工場を継ぐ」そんな気持ちから経営を学ぶため専門学校に入学。運動好きの性分は変わらず、持ち前のリーダーシップを生かして、スキー部の仲間とスキー旅行を企画。学校を説得しながら協賛金集めや旅行会社との交渉を重ね、約300人規模の大ツアーを開催した。「仲間と目標に向かうのが好き」
○…約3年間商社で働くと、父の経営する「(株)ミカワ精機」に入社。幼いころから工場が身近な存在ではあったが、実際にものづくりに触れたのは初めてだった。「先輩の職人さんに認めてもらえるよう勉強の毎日だった」と振り返る。高校生の職業体験を受け入れるなかで「大企業に負けてられない。若い人に日本に残る技術を発信しなくては」と考えるように。41歳で工場の代表となると「都筑には同じ思いを持った工場仲間が多い。自分たちの力で盛り上げていきたい」と決意を固めた。
○…29歳の時に結婚。大・高・中・小学生と4人の娘を持つ父親だ。娘の学校のPTA会長を務めるなど子育てにも積極的。「なんでも自分で動きたくなる性分」。ものづくりの将来を見据え、動く足は止まらない。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|