がん治療者らが集うSNSを運営する(一社)ピアリング代表の 上田 のぶこさん 中川中央在住 48歳
自分らしく生きる社会を
○…「離れていても、つながっている。それが、私たちのソーシャルディスタンス」。コロナ禍でがん闘病する仲間に向けたメッセージでポスターを作成。これは、代表を務めるSNSコミュニティで、コロナ禍でのがん治療の実態を調査するアンケートで集められたもの。「経験が役に立つなら」と協力してくれた仲間のためにも「がんをかかえても自分らしく生きていける社会を作りたい」と強く前を向く。
○…静岡県清水市出身。読書や文章を書くのが好きで、将来は出版社や記者になることを夢に見ていたが希望の仕事には就けず、大学卒業後スペインへ語学留学した。2年間興味のあった文学や音楽を学んだ。バル文化が盛んで、金曜の夜に読書をすれば「具合が悪いの?」と心配されることも。気づけば週末のバル巡りが楽しみになっていた。明るく前向きに考える人々の中で「それも人生さ」と考えることの大切さを学んだ。
○…43歳で乳がんを発症。悩みや絶望感をブログに綴っていると共通の経験を持つ人とつながれて気持ちが少し楽になれた。「みんなが集まれる場所を作れれば」と2017年にピアリングを設立。今では「ピアリングがあってよかった、勇気づけられた」との声が寄せられる。現在利用者は日本だけでなく海外にまで広がっている。「サバイバー(がん治療者・経験者)さんが助け合う場ができてきた。これからは外側への発信力を強めていきたい」
○…「誰かが笑顔になることを一生懸命すれば道は開けてくる」と活動を振り返り語る。がんの発症から5年。突き落とされた気持ちだったところから、プラットホームを作るまでになれたのは「それも人生さ」と考えられたからと見せた笑顔が印象的。
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