民家園
端午の節句で催し
こいのぼり、五月人形展示
4月25日
「イスの間隔を広げて」「そっちの窓も開けて」。5月11日午後1時、区内大丸のマンション「ライブタウンセンター南」の集会場にはこんな声が響いていた。
手慣れた様子でイベントの準備に取り掛かっているのが「ほほえみ交流カフェ」の運営グループのメンバーだ。認知症の人やその家族の支援、認知症予防を目的として荏田南地区を中心にサロン活動に取り組んでいる。2014年6月に発足し、認知症サポート医など立場の違う専門職によるミニ講演のほか、楽器演奏、体操、ヨガ、読み聞かせなどが主な活動。現在、約10人のメンバーが活動を支えている。
「やってほしい」の声
「コロナ禍で対応をどうするか。本当はみんなで会いたいと思っているはず。その思いとの兼ね合いの難しさがある」。そう話すのは同グループ代表の小泉雅二さん。
新型コロナウイルス感染症が広がり始めた昨年3月から6月までは活動を一時中止したものの、参加者から「やってほしい」との声が多く、話し相手の少ない独り暮らしの高齢者も考慮し、7月から徐々に活動を始めたという。昨年秋からは県の補助を活用してタブレット端末を入手し、オンラインで会議ができるZoomも取り入れた。
準備済ませ自宅待機も
この日はカフェ開始の30分前にメンバーが会場に集まり、イスを並べたり、オンラインの機材を設置したりと各自が準備を進めると、半数のメンバーが自宅へ戻って待機。残りのメンバーが手指消毒やマスク着用の確認をしながら、参加者を迎え入れた。万が一の事態に備え、参加者一人ひとりの住所と連絡先を記入することもルール化している。
コロナ禍の前は50人が参加する場合もあったというが、この日の参加者は60代から70代を中心に15人ほど。Zoomでも6人ほどが参加した。
外出控えで要介護も
葛が谷地域ケアプラザの職員で看護師の池田崇彦さんによる「フレイル予防講座」があり、身体や認知機能が衰えて介護が必要とならないよう、日ごろの生活で行える予防策を学んだ。各自が近況を報告する場もあり、参加者同士の交流を楽しんだ。
池田さんは「頑張って活動を続ける団体があるなら、支援するというのが私たちのスタンス」という。「コロナ禍で外出が減ったため筋力が落ちて介護が必要となる人の相談や申請が増えている」と危惧する。
小泉さんは「活動が続けられない団体も多い中、この地域では活動を続ける機運がある。どうやれば活動を続けられるか、できるだけ応えていきたい」と話す。
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