横浜市消防局はこのほど、2017年に市内で発生した火災状況を発表した。都筑区で起こった昨年の火災発生件数は55件で、前年の28件に比べ約2倍増となった。
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都筑消防署によると火災増加の主な原因は、昨年10月から11月に相次いで起きた放火(疑いを含む)だという。昨年の放火件数は22件。前年の6件から16件増え、前年比約4倍となった。出火元は牛久保周辺や中川、川和町などの公園や住宅地。公衆トイレのトイレットペーパーや枯れ草、切り株などから出火するケースが多かった。いずれも延焼することは少なく、幸い死者も出ることはなかった。
こうした状況を受け同署では、地元消防団や都筑警察署、都筑土木事務所と連携し、昨年11月はほぼ毎日放火されやすい夕方から夜にかけ、区内でのパトロールを強化。また自治会や町内会での集まりに出向いて注意の呼びかけ、回覧板に啓発チラシを挟むなどの対応を実施した。一部の自治会、町内会では一緒になってまちを巡回するなど、まちぐるみで火災防止に力を入れた甲斐もあり、今年に入り放火は収まったという。
都筑警察署は「放火犯はまだ捕まっておらず、今後も注意が必要」と話し、関係団体は今後も地域と連携したパトロールなどで防火活動に努めていく方針だ。
対策ポイント
都筑消防署では放火を防ぐ対策として、家の周りにはゴミなどの燃えやすい物を放置せず、整理整頓することを1つに挙げる。また集積所へのゴミ出しは夜間を避け、指定時間に合わせて行うことや自転車カバーが狙われるケースもあるので、防炎用カバーの活用なども効果的だという。
同署は「ご近所同士、特にご高齢の方は普段から周囲の人と交流し、ちょっとした変化に気付ける関係性をつくり、まち全体で『放火されない・させない環境』をつくることが大切」と区民に呼びかけている。
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