シニア楽農園の会長を務める 帆苅 正男さん 南山田在住 69歳
仲間思いの”楽農家”
○…都筑工場の青白煙突の麓に広がる畑で60歳以上の仲間と汗をかく。約60人が所属する同会のモットーは「明るく・楽しく・元気良く」。居心地の良い農園づくりに奮闘する。400坪の敷地では30種類の食物が育てられ交代で世話をしている。「集まるとおしゃべりが止まらない。ここに来ればみんな友達」。昨年の新メンバー募集では応募が殺到し、定員が溢れた。「もっと基盤をしっかりさせて、仲間を増やしたい」とにっこり。
○…6人兄弟の末っ子として新潟県で生まれた。背が高く、相撲に野球と体を動かすのが得意だった幼少期。しかし高校で夢中になったのはエレキバンド。ビートルズやベンチャーズが時代を彩っていた時代。所属していた柔道部の練習をさぼり、坊主頭姿でギターをかき鳴らした。「海辺や豚小屋なんかでも練習した。毎日楽しかった」
○…高校卒業後、石油会社への就職を機に横浜へ。石油の不純物を除く触媒の開発や、技術セールスに関わった。仕事が終わると夢中になったのが社内ヨット部の活動。「入社から10年間、金曜の夜から土日の間はずっと海。レース後の一杯がたまらなかった」。仕事の疲れも忘れ、仲間と海に出た。49歳の時、家族揃って武蔵小杉から都筑区へ。「市内で静かな所を探してた。緑が多くて気に入ったんだけど、来てすぐ金沢に単身赴任になっちゃった」と苦笑い。
○…定年退職後は「ぶらぶらしてるのもなんだから」と東山田スポーツ会館のスタッフを務める。70歳を目前にテニスを始めるなど、好奇心は衰えない。いつの時代を振り返っても最後に口にするのは「仲間に恵まれた」の一言。「気取らずに気持ちを裸にする。そうすれば自然と距離は縮まる。シニア楽農園も仲間と楽しく過ごせる場になれば」
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