教職員の長時間労働が社会問題化する中、北山田小学校(板倉千鶴校長)はICT(情報通信技術)を活用するなど、働き方改革を推進している。1月9日には柴山昌彦文部科学大臣が同校を訪れ、学校現場における改革の取り組みなどを視察した。
横浜市教育委員会は昨年3月、市立学校を対象とした「働き方改革プラン」を策定。今年度から時間外勤務月80時間以下を目指すなどの目標を掲げ、教員の勤務時間削減に力を入れている。市教委は昨年、市立小中学校の教員を対象にストレスチェックを実施。北山田小が最良値だったことから、柴山大臣が同校の視察を希望し、来校した。同校は市内19校ある「働き方改革推進校」の一校。
授業準備の負担軽減
視察当日、柴山大臣は板倉校長の説明を受けながら授業風景を見学。大型モニターを使った漢字の書き順の練習や、区内で2校のみ導入しているというノートパソコンによるプログラミングの算数など、児童が理解しやすいようICTを授業に取り入れている。
また教科分担制も実施。クラス担任のほかに複数の教員が授業を受け持つことで、児童の小さな心の変化に気付くだけでなく、職員の授業準備負担軽減などにつなげている。
そのほか、教員の出退勤をICカードで行い、勤務時間を管理。退勤時間の午後4時45分に職員室にメロディーが流れる大人のチャイムで職員の帰宅を促すなど、独自の取り組みも展開している。4年生担任の20代男性教員は「先生同士が助け合いながら、皆で児童を見守る体制が整っていて、安心して休める」と語る。
板倉校長は「こうした効率的な働き方が浸透し、先生たちの意識も変わってきた。先生がイキイキ働けないと、子どもたちを笑顔にできない」と分析。柴山大臣は「ICTの有効活用が印象的で、大変参考になった。全国の色々な学校に紹介していきたい」と話した。
市教委担当者は「同校の素晴らしい成功事例を広報活動で各学校に広め、取り組みを加速させていきたい」としている。
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