旭消防署 「救える命は必ず救う」 北島副署長らが福島県で救急活動
東日本大震災の被災地で活動を続ける、全国の消防隊で組織された「緊急消防援助隊」。旭消防署の北島武副署長をはじめ小笠原准さん(都岡出張所)、畠山雅之さん(警備一課)、木村知行さん(若葉台出張所)の4人が神奈川県隊救急部隊の第10次派遣隊メンバーとして、4月18日から22日にかけて福島県で救急活動にあたった。
北島副署長は県内の消防署員で構成された第10次隊の隊長として、14隊40人を統率した。同隊は福島県消防学校(福島市)を拠点に、毎朝午前6時ごろ救急車で相馬市と南相馬市へ出発。約2時間半から3時間かけ現地の消防署に到着し、救急要請に応じた。
福島第一原発の事故による被害を受けている両市では消防機能が低下しているため、派遣隊はサポート役を担う。派遣期間中、第10次隊の出場件数は4件、うち3件を搬送したという。北島副署長によると「出場要請は高齢者が比較的多く、原発を原因としたものではなかった」と話す。
南相馬市で活動した隊員は自衛隊や医師らによる巡回医療チームにも参加。福島第一原発から半径20〜30Km圏内の高齢者宅を回り、相談を受け付ける活動にも従事したという。
2008年から2年間の青葉署在勤中、緊急消防援助隊の神奈川県隊長経験を持つ北島副署長。当時の訓練は今回の活動で生かされたという。しかし、津波に襲われた被災地の惨状を目の当たりにし、映像と現実の違いも痛感した。原発の危険性は確かに感じたが「被災地の救える命は必ず救うという思いで、隊員たちと団結した。皆意識が高かった」と振り返り、表情を引き締めた。
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