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旭区版 掲載号:2011年5月19日号 エリアトップへ

『偲ぶ』シリーズ(上) 実行力で人の心つかむ 下川井町の書道家・萩野則之さん

掲載号:2011年5月19日号

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 本紙連載「あのころ」を昨年2月から約1年にわたり執筆し、4月9日に永眠した書道家、萩野則之さん(当時78=下川井町)。連載では少年時代に目の当たりにした戦争の現実を、日常生活を切り口に31回分の記事にまとめてきた。

 地元旭区に生まれ育ち、好奇心と気さくな人柄で交友関係を広げてきた萩野さんの軌跡を振り返る。

◇  ◇

 「『何でも早いが良い』が口癖。思い立ったらすぐ実行するタイプなので、年中どこかへ動き回っていた」と話す、萩野さんの長女・荒井恵子さん(50)=写真下。修学後、戦病死した兄に代わって家業の農業に携わり、結婚後も酪農、書道教室、ゴルフ練習場と多彩な分野に身を置いてきた。

 1970年、38歳で一里山ゴルフセンター(瀬谷区)を設立。ゴルフは未経験ながら、設備一つにしても業者任せにしない信条だった。当初はニンジン洗い機を使ってボールを磨き、手作業で拭いていたこともあった。

 20年前から店舗運営に関わってきた長男・薫泉(まさもと)さん(40)は振り返る。「失敗を恐れず、すぐ導入してやってみるのが父。何でも後回しにせず、周りの人への細かな気遣いも忘れない」。オープン時は師範を取得した書道を生かし、1000通もの年賀状をすべて手書きで来店客あてに送るなど、労力を惜しまなかった。

 「書道は心のよりどころ。新聞紙を使って、夜中も熱心に練習していた」。その姿は、幼少のころから恵子さんら子どもたちの脳裏に焼きついている。持ち前のユーモアで老若男女2000人以上の教え子と向き合い、多くの師範を輩出。昔のことでも、名前や性格をよく記憶していたという。

 常に人を喜ばせたい性分で、書道教室では自家製のおにぎりや漬物を振る舞うことも。そんな師範もわが子、一男三女への指南は手厳しかったそうだ。―続く
 

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