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旭区版 掲載号:2011年7月21日号 エリアトップへ

7月1日によこはま動物園ズーラシアの園長に就任した 村田 浩一さん 鎌倉市在住 59歳

掲載号:2011年7月21日号

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動物を愛し、動物から学ぶ

 ○…「動物園は学問の場」。上野動物園の設立に尽力した学者・田中芳男が描いた動物園は、青少年育成の場だった。新園長の考える理念はまさに彼と同じ。今やレジャー施設と化する動物園だが、本来は学びの場。しかし、それだと難しくて誰も来てくれない。「じゃあ、それをわかりやすく伝えよう」。これが今後のビジョンだ。「楽しみながら、遊びながら。知らないうちに知識が身に付く場所にしたい」と抱負を掲げる。

 ○…日本大学生物資源科学部(藤沢市)の教授でもあり、園長は非常勤として務める。日本野生動物医学会会長や国際自然保護連合専門家グループ東アジア地区委員長なども兼任する動物のエキスパートだ。ズーラシアは生命の共生をテーマとした動物園。野生を重視する動物園だからこそ引き受けた。「彼らの生活に土足で入り込んじゃいけない。動物対動物として、対等に付き合わないと」。動物たちへの愛情がにじみ出る。

 ○…神戸出身。幼いころから動物は身近な存在だった。大学では獣医学科に進み、1977年に神戸市立王子動物園に飼育係兼獣医として勤務した。現在、大学で教えている野生動物学も、当時の経験が土台になっている。かわいい動物も野生の本能が現れれば、人を襲う。動物にケガを負わされたこともあったが、それはすべて「野生に踏み込んだ自分のせい」。動物の生態や命の大切さを間近で学んだ、内容の濃い充実した24年間だった。

 ○…仕事柄、常に頭の中では動物のことを考えてしまう。スーパーに行けば、食材が動物の餌に見えるし、ハンカチやネクタイは動物の柄。趣味の山歩きも結局は生物調査になることも。「動物は生きていく上で、欠かせないパートナー。もし動物がいなかったら絶対に生きていけないよ。そやろ?」動物への思いが、表情や言葉の一つ一つから伝わってくる。動物を愛し、研究するのは、ただ単に「動物が好き」。それだけだ。
 

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