「被災地の復興には相当な時間がかかる。報道が少なくなっても、被災地のことを忘れないでほしい」― 白根に建設業・総合リフォーム会社「アドバンス」を構える六串(むくし)勇治さんの故郷は、津波の被害を受けた岩手県釜石市。今年のお盆は迷わず実家に帰省した。 震災発生後に帰郷したのは4月に続き、今回で2回目だ。
六串さんの実家は駒木町。津波に襲われたエリアとの境界線にあり、幸いにも家族、家に被害はなかった。それでも、見慣れた街並みは一掃された。故郷に到着して、一番に向かったのは釜石湾。前回訪れた時にできなかった、津波の被害者に線香を供えるためだ。更地となった街中には、お盆の時期のせいか、献花があちこちに供えられていた。「この風景が一番辛かった…」。言葉が詰まる。
趣味でエレキバンドを組んでいる六串さん。毎年5月に「エレキフェスティバル」と題したコンサートをサンハートで開催しているが、今年は中止も考えた。だが、仲間と相談し、チャリティーコンサートとして開催。当日は約250人が参加、20万7365円が集まった。この公演は今後も続ける予定だという。
「被災地は、先が見えない不安と、それでもやっていかなければならない現実との間に挟まれている。自分が行って何ができるという訳ではないが、今後も生まれ育った街の行方を見守りたい」
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