9月に市民フォーラムを開く旭区精神障害者家族会「あけぼの会」の会長 岡林 郁子さん 白根在住 73歳
回復への希望 絶やさない
○…旭、泉、保土ケ谷、瀬谷の4区で毎年持ち回りで開催する市民精神保健福祉フォーラム。旭区の担当である今年は、絶対に講師をお願いしたい人がいた。児童精神科医の夏苅郁子さんだ。母親が統合失調症だったという経験を持つ彼女に、静岡県焼津市まで会いに行った。「こんな大きなイベントに関わるのも最後かもしれないし。たくさんの人に来てほしい」とPR活動に奔走する。
○…横浜市には各区に精神障害者の家族会があり、あけぼの会もそのうちの一つ。月1回の定例会は互いの近況を話し合う交流の場だ。「昔の家族会は泣いていることも多かったけど、最近は明るくて楽しい。わかり合えるから、ほっとします」。少しずつ精神障害への理解も深まってはいるが、一方で偏見や支援不足の問題は山積しているという。
○…息子の死から今年で20年が経つが、その間も家族会の活動は続けている。「頑張っている姿を見せてあげたいから。でも、ただ楽しいから続けているんですけどね」とにこり。今は会の運営で忙しいが、今後は在宅治療を行う患者への訪問活動にも注力する考えだ。「精神障害は家族だけで背負うには重たすぎる。家族への支援も必要」。回復への希望を持てる仕組みをつくるため、前を向き続ける。
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