旭区学校・家庭・地域連携事業推進協議会（櫻井貞久会長）の実践交流会が12月９日、旭公会堂で開催。神奈川大学名誉教授の松岡紀雄氏＝写真＝による「住民の力で地域と、そして日本の再生を」と題した講演が行われた。同会は学校と家庭、地域が子どもの健全育成を一緒に考える組織として、市内全区に設置。連合自治会など区内団体の会長、小中学校の校長、ＰＴＡなどの代表者らで構成される。
松岡氏は少子化や国が抱える借金など、多分野の課題を指摘。地域力の一つとしてボランティアの重要性にも触れ、「地元から他地域、国全体に新しいアイデアが広がっていけば」と力を込めた。松下電器産業（現パナソニック）に入社後、出向先のＰＨＰ研究所で松下幸之助氏と出会ったという松岡氏。「世の中はいろんな人が必要」という松下氏の言葉を紹介し、「一人ひとりの一番の才能を発揮できる社会にしよう」と呼びかけた。
当日は小中学校のＰＴＡや教諭、区内団体メンバーら１６８人が参加。質疑応答では「無関心層を引っ張るにはどうすればいいか」などの質問も。高校生の息子を持つ井村寿子さん（44）＝川井本町在住＝は「子どもたちが『この地域に住んでよかった』と思えるような、コミュニティの一員になれれば」と思いを語った。
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