地域作業所に通う人たちを対象に、髪のカットやカラー、メイク、顔そりなどを6人のスタッフ全員がボランティアで行っているサロンがある。「ヘアーメイク ファンジョン」=中沢=だ。
同事業を始めたのは2007年。河内栄オーナーの「自分の職業を通じて、何か社会の役に立ちたい」との思いがきっかけだ。旭区社会福祉協議会と連携し、8月と12月を除く毎月第4火曜日に実施。区内約6カ所の作業所を偏らないよう順番に招待し、毎回12人程にカットやカラーを施す。
河内さんによると、訪問での理容や美容サービスを提供する店は少なくないという。しかし、訪問の場合はカットのみが基本。「カットだけではなく、メイクやパーマ、カラーなどもやってあげたい」。それこそが店舖で事業を行う理由だ。
双方のプラスに
同事業で訪れる人の障害のレベルはさまざま。イスに座れない、タオルを首に巻けないという人も。サロンに行く行為そのものが社会参加にもつながる。利用者は「ここに来るのを楽しみにしている。やってもらうと嬉しい気持ちになる」と笑顔で話す。
スタッフにはまっすぐな反応が返ってくることが多いという。河内さんは「心から喜んでもらえた時、やる側も役に立っているという実感が得られる。スタッフの勉強にもなる」と話す。さらに「ささやかな活動だけど、大きな宝を得ている」と充実した表情を見せた。
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