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診療所から見る 左近山・市沢地区【2】 在宅医療の孤立 防げ
集合住宅の高齢化は、急速に進んでいく。「左近山・市沢地区においては待ったなしの状態。通常の危機感ではいられない」と左近山中央診療所の福村院長は警鐘を鳴らす。独居高齢者や老老介護が目立つ同地区では、在宅医療のあり方を考えることも喫緊の課題に挙げられる。「ケアプラザを拠点とした地盤はできてきたが、実践力が充分ではない。危機感を共有し、まち全体で支え合う仕組みを作ることが重要」と訴える。
見守り体制 強化を
旭区でも在宅医療支援に向けて動きが見られる。1月には二俣川に在宅医療・介護の連携拠点「旭区在宅医療相談室」が開所された。医療依存度の高い人が退院後スムーズに在宅療養生活に移行できるよう支援するもので、医療と介護の連携を目指す。福村院長は万騎が原(左近山・市沢)・鶴ヶ峰地区のリーダーとして、医師同士の調整を図る。
「在宅医療の基本は近隣の見守り。近所の人の異変に気付けるような関係性を築いてほしい」と話すのは、希望ヶ丘・二俣川地区のリーダーを務めるオカダ外科医院の岡田孝弘院長。2人は聖マリアンナ医科大学在学中から30年来の付き合い。福村院長は岡田院長が代表を務める「在宅医ネットよこはま」のメンバーでもあり、在宅医療の充実を共に目指している同志だ。2人の共通の考えは「訪問診療は外来の延長」。岡田院長は「かかりつけの患者さんが通院できず困ったときに、相談に乗ったり、家に診に行くことは、かかりつけ医の自然な姿」と話す。
拠点設立により、在宅医の連携強化が期待されるが、それだけでは患者の孤立は防げない。在宅医療は地域の支援体制が不可欠と言える。福村院長は「訪問診療は町医者の大事な役割。在宅医療を孤立化させないためには、地域の包括的な支援が絶対に必要」と語った。
(続く)
■取材協力/左近山中央診療所【電話】045・351・4011/旭区左近山16の1左近山団地1の35の102
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