毎朝4時頃、朝刊が届くのと同時に目覚め、一日が始まる。6時半のラジオ体操までの時間に川柳を作るのが日課だ。その朝のニュースをテーマにした時事句をタイトルにしたブログは毎日更新している。「ブログのファンもけっこういるんですよ」とにっこり。2月には川柳総合雑誌「月刊川柳マガジン」(新葉館出版)の表紙を飾り、巻頭で特集も組まれた。
善部町の二宮茂男さん(79)は川柳作家として活動する一方、善部会館や白根地区センターなど地域でも講師を務めており、川柳の魅力を広めている。「川柳は日常の暮らしの中の喜怒哀楽を5・7・5にまとめればいい。誰にでもできますよ」と魅力を語る。
川柳との出合いは51歳のとき。京都に単身赴任をしていたとき、職場の人間関係に悩み、酒に溺れたことがあった。元々、文芸が好きで短歌をたしなんでいたこともあり、心の苦しみを川柳で表すように。その後も「一人で楽しめる趣味」として独学で腕をあげ、多くの大会で入賞するまでになった。「川柳は命の恩人なんです。少しでも恩返しをしていきたい」
「威力ある文春砲に狙われる」と言った時事を絡めたシニカルな句から、「じゃんけんに勝って寺まで母背負う」といった母親を思う句など内容は多岐にわたる。「代表句と言えるものはあるけれど、『この一句』と自信を持って言える句はまだありません。川柳は奥が深いから、楽しいんです」と笑った。
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