旭区版 掲載号:2018年1月11日号
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体操競技の五輪・世界選手権金メダリスト白井健三選手の父親で競技の普及に尽力する 白井 勝晃さん 鶴見区在住 58歳

真心の指導で世界へ

 ○…三男の健三選手が昨年行われた世界選手権種目別ゆかと跳馬で金メダルを獲得。全6種目の安定的な力が試される個人総合でも銅メダルを掴んだ。「”オールラウンダー”としては挑戦の大会」と位置付けた世界最高の舞台。いきなり表彰台に立った息子の結果に「実りの多すぎる一年だった」と思わず表情が緩む。

 ○…保土ケ谷区で生まれ育つ。小学生まで野球少年だったが、姉の影響もあって中学は体操部へ。「華麗な宙返りが人間離れしていて画期的な競技に見えた」と振り返る。厳しい練習を終えると、疲れ切った選手のために料理を振る舞ってくれる顧問の真心と指導方針に心を打たれた。「あの人に出会っていたから指導者の道に進んだと思う」。横浜商業高、日体大を経て、当時の鶴見女子高で教員に。体操部の顧問就任4年目で全国大会出場選手を輩出。インターハイ常連校へと進化させた。

 ○…ある時、毎日のように部活動を見学に来る小学生に練習参加を促して声を掛けた。高校生の片隅で指導を始めると、その噂を聞きつけた小学生が次々と集まるように。数年後には300人にまで膨れ上がった。「一回きりの人生。この子たちのためにやってみようと思った」。世界に通用する選手を育てる練習場所を確保しようと、教員を辞めて体操クラブを立ち上げ。鶴見区下末吉にある2つの拠点では現在、2歳から70代まで1400人以上が汗を流している。

 ○…妻や3人の息子と行く正月の沖縄旅行が息抜き。勝負の世界から離れて家族団らんの一時を過ごす。「みんな素直」という息子たちには礼節の大切さを伝えてきた。周囲の支えに感謝する心や人に対する優しさ、素直さを持つなど、「人としての成長」が選手を大きく飛躍させるのは、中学時代の恩師に学んだことだ。「体操をもっと多くの人に知ってほしい」。人一倍の競技愛と真心で選手に寄り添い続ける。

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