――旭区最大の観光施設として、貴園の魅力や特徴を教えて下さい。
「緑に囲まれた生息環境展示が特徴です。動物が実際に暮らす地域の雰囲気を体感できるように、その地域特有の植物なども植えています。また、子どもの頃から生き物や地球環境について学び感動し、感性を養ってもらう目的で小学校への出前授業や、小学生を対象にした『ズーラシアスクール』も2011年度から実施しています。半年間かけて授業や体験、ゲームなどを行っていくのですが、最後の卒業式で子どもたちが発表する研究成果はどれもレベルが高くて驚かされますね」
――4月に開園20周年を迎えました。この20年を振返り、動物園を取り巻く環境で変化した点は。
「これまでの動物園は『環境教育』『種の保全』『調査研究』『レクリエーション』の4つの役割が求められていました。近年は、動物たちにとって適切な飼育環境を保ち、心理学的幸福を実現する”動物福祉”も非常に重要な役割として求められます」
――現在の動物園が抱えている課題や、それに対する必要な解決策とは。
「海外の注目やニーズもあり、動物福祉は今後実現させなければいけない課題です。日本は自治体運営の動物園が多く、設備を充実させるには財政的な限りがありますが、子どもたちへの環境教育や来園者のリピーターを増やすことで、環境保全や生物多様性の大切さを伝える情報発信の機会を増やしていきたいです」
――新しい時代に向けて、どのような施設をつくっていきたいですか。
「当園は横浜にありながら豊かな自然環境に恵まれ、森林浴を楽しみに来られる方も多くいらっしゃいます。生き物は自然がなくては生きていけません。自然の中で暮らす動物を見て、自然と、自分との関係も知ることができる施設をつくっていければと思います」
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