横浜市内で今年5月に熱中症で救急搬送された件数が、昨年同時期と比べて2倍以上になったことが分かった。旭区内でも7件(速報値)あり、5月下旬にあった真夏日に集中して発生。旭消防署では予防対策と発症時の対処について注意を呼びかけている。
市内で5月1日から6月12日までにあった熱中症による救急搬送件数は70件。そのうち、5月中は55件で昨年同時期の23件と比べて32件増えた。
市消防局が発表した情報によると、5月25日から27日が真夏日(最高気温30・9℃〜31・3℃)となり、これらの3日間での搬送数が28人に上ったことが大きく影響していると見られる。
世代別の熱中症搬送件数の割合は、市内は少年が37%、成人34%、65歳以上の高齢者が26%、新生児・乳幼児が3%の割合で、少年から高齢者までの世代で目立つ差はなかった。
一方、旭区内では高齢者と少年が同じ43%の割合なのに対し成人は14%と、高齢者と少年で比較的多く搬送されていた。
予防と対処
熱中症による救急搬送件数は近年増加傾向で、区内では昨年2018年は前年比57件増の102件。これを受け、旭署でも早い時期から注意を促している。
同署・警防第一課の田中敏彦救急担当課長は予防のポイントとして「こまめな水分補給と適度な休憩をとること。室温が28℃を超えないように、エアコンや扇風機などを上手に使う必要がある」と強調する。
発症してしまった場合は「水分だけでなく塩分の補給も必要なため、イオン水などの活用を。涼しい場所へ移動させ、体を冷やすようにすること」と話す。意識がはっきりしない、水分を取ろうとしても嘔吐してしまう、などの症状がある場合はすぐに救急車を呼び、医療機関の受診が必要だ。
横浜市教育委員会では5月、市立学校の「熱中症対策ガイドライン(試行版)」を策定したほか、「暑さ指数」を計り熱中症を予防する「WBGT計」が各校に4台ずつ設置した。同署では「熱中症は7月以降に急増傾向があるので、より注意を」と呼びかけている。
|
<PR>
旭区・瀬谷区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|