旭区版 掲載号:2020年3月5日号 エリアトップへ

横浜富士見丘学園の副校長で、地理研究部顧問を務める 中山 憲一さん 川崎市在住 61歳

掲載号:2020年3月5日号

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部員の感性 温かく見守り

 ○…「ジオラマから地理を学べる」と提唱する立教大学・野中健一教授により集められた10人で「月刊 地理」の特集企画に参加。地理研究部の女子部員たちがジオラマ制作にかける情熱やこだわり、豊かな感性を寄稿にまとめた。「女子の発想力を生かした、リアルを超越したファンタスティックな世界観が面白い。不器用だった子もだんだん凝り始めて器用になってくる」。ジオラマ制作から見えた部員たちの成長記録でもある。

 ○…ジオラマ制作との出合いは2011年、全国高校鉄道模型コンテストの事務局が主催した女子校向け説明会がきっかけだった。興味を示さなかった部員たちを説得し参加すると、「意外にも抵抗感がなくて部員たちも『できるかも』とその気になった」。翌年、初挑戦の同コンテストで全国7位を受賞。部員たちに自信と誇りが芽生え、ジオラマ制作への”美”の追求が始まった。

 ○…幼少期から大好きだった砂遊びが、現在の「地形好き」をつくった。小学校卒業を控えたある雨の日、「校庭の水たまりを全部つなげてみよう」とかねてから目論んでいた壮大な計画を実行。長靴と傘を使い、巨大な水たまりを完成させた。教諭からは大目玉をくらったが、その感動的な光景は目に焼きついた。進学先に悩んだ高校2年生のとき、かつてあった向ヶ丘遊園から偶然見下ろした多摩川の流れや遠くに広がる新宿の高層ビル群の景色が、あの記憶をよみがえらせた。「将来は地理の道に」と決意した。

 ○…昨年からは同校の共学化に伴い、男子生徒も入部。「女子と男子で作る手順もこだわりも全然違う。それぞれの感性が、今後どう表現されていくのかが楽しみ」。一定の距離を保ち、温かく見守る沈黙の時は続く。

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