左近山団地で住民対象の撮影会「左近山とわたし」を開催している写真家 菅原 康太さん 栄区在住 40歳
写真に込める人の生き様
○…左近山団地で暮らす人々の姿を無償撮影する「左近山とわたし」を今年6月から始めた。知人の依頼で4年前から団地の取り組みを記録写真に収めるようになり、得意の人物撮影技術を生かす形で同企画に発展。月2回の開催で計36組を撮影した。ライトで演出するなど団地そのものをスタジオに見立て、暮らしの中に非日常の空間を作り出しては参加者を驚かせる。「私は左近山在住ではないが外から見るからこそわかる魅力もある。ご自身を見つめ直す契機にしてもらえたら」
○…大学時代に写真家が著した本を読み、レンズを通し訴え掛けてくる写真に揺さぶられ、カメラを手に海外を旅した。卒業後は写真家を目指しスタジオやカメラマンのアシスタント業務を経て2009年に独立。仕事に悩んでいた時、「ベトナムで出会った船乗りの青年の立派な仕事ぶりを目にし、プロとしての意識を新たにしました」。16年には撮影を務めた短編映画がカンヌ国際映画祭ショートフィルムコーナーで上映される快挙も成し遂げた。現在は栄区に事務所を構えている。
○…転勤族の家庭で、幼少期は福島と仙台を行き来し小学生から千葉へ。小学校時代は社宅に住んでいたため「団地を見ると郷愁をそそられる」と微笑む。学生時代に夢中になったのは、大学2年から所属した学生団体の活動。その年の大学の出来事をイヤーブックとして冊子にまとめるもので、撮影とデザインを担当した。「締切前は泊まり込みで熱中した」
○…妻と4歳の息子と暮らす。「息子が趣味」と話すほど子煩悩で、子どもの予想もしない行動をカメラに収めるのが楽しいという。好きな言葉は「ケ・セラ・セラ」。どうにかなると思うからうまくいくという前向きな姿勢で人生を楽しむ。
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