旭区ひまわりの会で代表を務める 小澤 廣國さん 善部町在住 79歳
使命感で知識を伝える
○…認知症サポーター養成講座のボランティア講師らで構成される「旭区ひまわりの会」。キャラバンメイトと呼ばれる講師たちが団体や学校、企業など各地で、認知症に関する知識や患者への対応法などを伝えている。「認知症は24時間365日向き合う必要がある。少しでも多くの方に理解してもらい、誰もが安心して過ごせるようになれば」と思いを明かす。
○…東京都出身。銀行員として30年勤務した後、関連企業の高齢者施設で責任者を務めた。キャラバンメイトとの関わりは、退職後に知り合いから声を掛けられたことがきっかけ。「向いていると言われたから、研修を受けてみた」と気軽に始めたが、研修後すぐに同会会長からの勧誘で入会した。当時、同会は設立したばかりで活動の場はほとんどなかったが、「やるからには会として続けないと。そのためには仕事をとらなきゃ」と、自らケアプラザや区役所などに掛け合うなど活動の場を求めて奔走。少しずつ区内での講座が増え、今では他区から参考にしたいと活動報告の依頼もあるほどになった。
○…カメラは30年近く続ける趣味。風景写真を中心に「昔は重い機材を背負っていろんな所へ行ったよ」と目を細める。今では旅行に行った際についでに撮る程度というが、3年前からは新たに俳句もたしなむ。美しい風景などを見たら、言葉で残しているという。
○…代表を務めて約10年。活動を続ける原動力は「認知症の患者やその家族を支えていく」という使命感だ。昨年度は区内で42件の講座を開き、1688人が受講した。「考えに賛同してくれる人が一人でも増えれば、皆が過ごしやすいまちにつながっていくはず」。認知症でも過ごしやすい地域のため、これからも知識や知恵を伝えていく。
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