本紙では、瀬谷区の外ノ池浩志区長に新春インタビューを行った。今年度の区政運営方針の基本目標に「幸せが実感できる瀬谷づくり」を掲げる瀬谷区。外ノ池区長は、「区民の声をしっかりと聞き、本当に必要とされていることに着実に取り組んでいきたい」と話した。(聞き手/本紙編集長・久保たかね)
―昨年4月に区長に就任して約9か月。瀬谷区の印象は
外ノ池―区長に就任して感じることは、街も人も、良い意味で「静かで落ち着いている」ということ。緑も多いし、区民の人柄も穏やかな方が多いような気がします。住むには本当に良い区だと思うので、この点をもっと伸ばしていければと思います。課題は、道路整備について。都市計画道路の整備率が未だに44%と低い。区役所として今後も、市の関係部局に強く働きかけていかなければならないと思っています。
―昨年の成果として挙げられることは
外ノ池―昨年は区役所として、待機児童対策に力を入れてきました。区内の保育所の定員数を増やすために、既存保育園の改修を行ったほか、認可保育所や横浜保育室を新設するための適地を探すなど、取り組んでまいりました。その結果、今年4月には認可保育所や横浜保育室、認定こども園が新たにオープンし、定員ベースで合計約200人増える予定です。
また、瀬谷区では他区に先駆けて今年2月から保育専門の相談員「保育コンシェルジュ」を配置し、保育サービスの情報提供や相談などを受け付けます。待機児童対策は、まず各区でそれぞれの地域の実態を掴むことが重要。保育コンシェルジュを通して、保育所入所を希望する人のニーズを聞き取り、どれだけ保育の必要性があるのか実態を掴んでいきたいと思います。それに対して、きめ細やかな対応・対策をすることが区役所の役割だと思っています。
生活に困難抱える家庭・子どもを支援
―昨年度に引き続き「支えあい家族支援事業」に今年度も取り組んでいます。現在、具体的に取り組んでいることは
外ノ池―昨年度、生活に困難を抱える家庭に区がアシスタントを派遣し、複合的な生活問題の解決に向けて家庭をサポートする取り組みを実施しました。これを受け昨年10月、区内に「こども生活塾」として常設型の支援施設を設置し、家庭内の様々な事情から生活体験や学習の機会が十分に与えられない小・中学生に対し、生活・学習支援をスタートさせました。一人ひとりに寄り添うように、きめ細かく支援していく「伴走機能」を実践するものです。
―昨年は来年度からの新たな地域福祉保健計画の策定も行われました
外ノ池―昨年、区民と行政の協働で、2011年度から15年度までの第2期瀬谷区地域福祉保健計画の検討を進めてまいりました。そして12月、第1期の結果を踏まえて地区の実情に合わせた第2期計画が策定されました。区では、同計画をもとに各地域の人たちの今後の取り組みを支援し、協働していきたいと思います。
―来年度にはアレルギーセンター跡施設に福祉保健の複合施設「せやまる・ふれあい館」がオープンします
外ノ池―この施設には、区民活動センター、地域子育て支援拠点、福祉保健活動拠点、生活支援センター、地域ケアプラザ、保育所の6つの施設が入ります。6つの施設が1つの拠点に集まっている施設は珍しいので、各施設で相乗効果が生まれることを期待したいです。同敷地内で、現在更地になっている旧アレルギーセンター北棟があった場所の利用については、今後健康福祉局と調整・検討を進めていきます。
―最後に今年の抱負をお願いします
外ノ池―区民の声をしっかりと聞いて、区民が本当に必要としていることを丁寧に着実に取り組んでいくことが第一です。今年も区民の皆さんと触れ合う機会を多く持ちたいと思います。
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