瀬谷の地産地消の明日を担う―若き農業家 【1】 作る楽しみ、食べてもらう喜び 竹村町 岩崎良一さん
岩崎良一さん(28歳)は今年就農9年目。家業の農家の仕事に就こうと決めたのは中学3年生の時だ。「いずれ自分がやるんだろうと思っていた」と、農業高校への進学を決めた。「最初は抵抗もありました」というが、高校に入って初めての実習で、自分で作ったものを食べる面白さを実感、やりがいを感じたという。
北海道の短大で農業を学んだ後、実家に帰って就農、父・英一さんとともに畑に出る毎日だ。岩崎さんの畑では、ニンジン、ゴボウ、ネギ、ジャガイモを主力に、20〜30種類の野菜を栽培している。ほかにも、横浜地ビールに使われる大麦の栽培も行っている。「親父も自分も、ほかの人が作ってないようなインパクトのある野菜を作りたいと思っている」と話す。そんな思いから栽培にチャレンジした大きな粒の「ジャンボ落花生」は、地域の人に大好評だった野菜の一つだ。
就農当初は失敗も多かった。農薬の希釈の割合や散布量、肥料のふり方など、「少しの失敗が必ず自分に跳ね返ってくる仕事」という。今では肥料をまく時期や農薬散布のタイミングも、野菜や土の様子を見ながら自分で調整できるようになった。父・英一さんとはぶつかることもよくあるというが、「親父はその年の天気や野菜の相場など先を見通せる。どんなに夜遅くても翌朝は必ず畑の様子を見に行くし、いつも仕事のことを忘れていない」と、その背中を追う。「直売所でお客さんに直接自分の作ったものを売って、『美味しかった』と言ってもらえると嬉しい」と笑顔を見せ、今後は「作付け計画から、一から自分で全部作れるようになりたい」と話した。岩崎さんの野菜はJA横浜瀬谷支店の直場所「ハマッ子」や同支店の土・日曜の朝市などで販売されている。
|
|
|
|
|
|