瀬谷区出身の競輪選手 川口 直人さん 本郷出身 34歳
夢をあきらめない
○…自転車競技の世界に入ってもうすぐ15年。今は本拠地を平塚競輪場に置き、年間100レース以上に出走、北海道から九州まで転戦を続ける。入りたての頃は「すごい世界に入っちゃったんだな」と驚くことばかり。「基本的にレース期間中は携帯電話やインターネットなど外部との通信は一切禁止。公営ギャンブルの一つですからね。体力面では練習が終わったと思ったら、まだウォーミングアップが終わったばかりだったとか。今は慣れてしまいましたけど」と当時を懐かしみながら振り返る。レース中は接触が多く、怪我や骨折は日常茶飯事。「擦り傷は怪我のうちに入りません」と自嘲気味に笑った。
○…競輪との出会いは高校生の時、友人と興味本位で競輪場に足を運び観戦してから。「こんなに早く走れるのか」と衝撃を受け、強く惹かれた。高校卒業後、一度は一般企業に就職するも、20歳で一念発起して競輪の世界へ。定員75人の枠に当時1000人以上が受験、見事一発で合格。中学は陸上部、高校からは野球部で鍛えた運動能力の高さを遺憾なく発揮した。
○…練習やレースの合間のオフの時間は主に家の近くの海岸を愛犬と散歩。「散歩に行ってランチしたり。時々、本当に時々なんですけど妻に料理を作ったりもします。味は保証できませんけどね」と普段はなかなかできない家族サービスも忘れない。
○…昨年、鶴見区の花月園競輪場が廃止になるなどデビュー当時と比べ、競輪の人気が落ちてきていることを肌で感じるという。「ギャンブルのイメージが強いので仕方のないことですが。県内には平塚、川崎、小田原に競輪場があるので、ぜひ選手が風を切る音を聞きに来場してほしい」。今後の目標をGIと呼ばれる大レースへの出場に据える。「レースが多くて1日1日が早く感じるけど、目標に向かって無駄なく大切に過ごしたい」と夢のGI制覇に向けて力強く語った。
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