昨年の県高校美術展で県知事賞を受賞した 澤村 崇太郎さん 横浜隼人高校2年生
自分にしかない発想を作品に
○…神奈川県高校美術展で最高賞の県知事賞を獲得。２年連続の全国大会出展を決めた。全国大会では優秀作品を競うのではなく、審査員を務める大学教授などから講評をもらうのみだが、「全国の高レベルな出展者の中でも一握りしか講評をもらえないけど、どんな感想を言ってもらえるのか楽しみ」と今から胸を躍らす。
○…受賞作品はアザラシを擬人化し、仕事帰りのサラリーマンに見立てた「終電」という粘土を使用した立体造形作品。構想段階で「これは賞を狙えるかも」と感じるものがあったという。「県美術展の展示中は他の高校生の作品からたくさん刺激を受けた。自分の作品を見てくれる人たちがいたことも大きな励みになる」と話す。学校でも校内放送で県知事賞獲得がアナウンスされた。「やっぱり身近な人に『おめでとう』って言われるのが一番嬉しい」と喜びを語った。
○…バイクや車などを自らメンテナンスする父を小さい頃から見てきた影響か、物心ついた時から絵を描いたり、粘土を使って作品を作ったり。小学生の頃から図画工作が得意科目だった。「父はなんでも自分でやってしまう人で。その影響もあるのかもしれませんね」。もう一人影響を受けているのは美術部顧問の藤野教諭。２年連続の動物をモチーフにした作品は藤野教諭の影響もあるという。「本音は作品だけで食べていきたいですけど、厳しいものがありますから。仕事をしながら作品を作り続ける藤野先生のスタイルは一つの目標」と身近な存在に未来を重ねる。
○…現在高校２年生。来年の美大受験に向けて予備校にも通い始めた。家と学校、予備校を「大学に入ったら今までとは違う大きな作品や、木、石など違った様々な材料を使って作品を作りたい」と期待を膨らませる。「自分の強み（発想力）を忘れないように」という言葉を胸に今日も粘土を手に取る。
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