瀬谷区版 掲載号:2012年9月6日号
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被災地で移動居酒屋を開く 五十嶺(いずみね)実(みのり)さん 三ツ境・立ち呑み居酒屋の店主 46歳

苦しい時こそ大きく笑え

 ○…「地震の被害は思わず目を覆うほど想像をはるかに越えていた。大きな野球場までもが傾いていた」。目にした凄惨な光景を、神妙な面持ちで語る。最初の支援活動は、あの日からひと月半後の4月29日。岩手県陸前高田市広田町で無料の「移動居酒屋」を始めた。住民との信頼関係を築くため、同じ場所へ4度足を運んだ。顔を合わせるたびに現地との絆は深まった。

 ○…複数の飲食店を約20年営んできたが、従業員との人間関係が原因で全てを手放すことに。人の裏切りに遭い人間不信に陥る中、自分を救ってくれたのは身近な仲間がくれた励ましの声だったという。「苦しい時こそ誰かの支えが心に響く」という経験と、支えてくれた人々への感謝の念が、この活動の原動力だ。

 ○…震災直後、自分にできることは何か悩んでいた時、旭区で中古車販売店を営む仲間が1台のキャンピングカーを差し出してくれた。これが「移動居酒屋」を開いたきっかけだ。「気張らず自分の得意分野での支援を」。酒の席には毎回80人くらいの人が集まり、みんなが笑顔を見せる。「一時の安らぎの時間を楽しんでもらえて自分も幸せ」と活動の喜びをかみしめる。だが活動当初のプレッシャーは相当大きなものだった。「偽善者ぶるな」という周囲のバッシングがあり、被災者の中には支援活動を歓迎しない人もいた。全額自己資金の活動のため、その負担も重くのしかかった。それでも被災地へ向かうのは、かつて自分が直面した大きな苦境、そしてそこから立ち直らせてくれた仲間への思いがあるからだ。

 ○…旭区在住。三ツ境で「立ち呑み屋Qoo(くう)」を営む。その傍ら、支援仲間である中古車販売店オーナーの仕事も手伝う。モットーは「つらい時でも笑顔」。「広田町で出会った人たち全員が仮設住宅を出る日まで、今後も可能な限り笑顔を届けたい」。被災地への熱い思いはまだまだ薄れることはない。
 

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