高校軟式野球 横浜隼人 秋関東で初V 3度の延長、5連戦制す
高校軟式野球の第53回秋季関東大会が10月26日から30日、東京都江戸川区で行われ、初優勝を果たした横浜隼人高校=阿久和南。6月の監督交代を経て、新チームで臨んだ最初の公式戦を最高の結果で飾った。各々の課題克服を見据え、来春へ再スタートを切る。
9月からの県大会で、横浜隼人は引き分け再試合を含む5試合を戦い、20校の頂点に。関東行きの切符をつかんだ。関東大会では県大会で優勝した6校と都大会ベスト4入りした4校の計10校が参戦。横浜隼人は5日間で5試合を戦い、初の栄冠を手にした。29日の決勝では東京代表の1校、早大学院と延長15回の末、3―3で引き分けて翌日再試合へ。投手2本柱の一人、山崎修史君(17)が完封し1―0で優勝を決めた。
関東5試合のうち2回戦と次の準決勝が延長11回、決勝1日目が延長15回。背番号1の酒井友輔君(17)が3度の先発投手で計37回(イニング)、背番号6の山崎君が18回を投げ抜いた。短期間の連戦を振り返り、「練習試合と同じように、自分のペースで楽しめた」と酒井君。山崎君は「役割は果たせたが、甘く入る直球を打たれたのが課題」と話す。主将の小池雄己君(16)は「サインの見落としなど課題の多い大会だった。野球だけでなく普段の生活面でも、優勝校として見本になれるよう引き締めていく」と語気を強める。
伏兵は9番打者
好投手2人と捕手小池君らを中心に守備陣を固める一方、打線の「縁の下」を担うのが副主将で中堅手、9番打者の佐藤翔輝君(17)だ。28日の準決勝、東京・墨田川戦では0―0で迎えた延長11回裏、1死から内野安打で出塁。2盗塁でチャンスを広げ、サヨナラ勝ちにつなげた。「1番に回せば上位打線が打ってくれる。とにかく出塁することを考えている」。俊足を生かし、攻撃の幅を広げる。
バッテリー陣をはじめ前の代で試合経験のある選手が多い中、5試合で計7失点と大崩れしない戦いぶりを見せた横浜隼人。「試合、練習での声出しがまだ足りない。守備で走者がいるとき、次のプレーをどうするか決めたことを確認し合うなど、『野球のおしゃべり』がもっと必要」と長尾暢仁監督(30)は指摘する。「現状に満足せず、もっと上を目指してほしい」。捕手出身で、同校では硬式野球部顧問としてサポート役を4年経験した長尾監督。「まだ勉強あるのみ」。チーム全体で各々がやるべきことを見定め、貪欲にレベルアップを目指していく。
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