瀬谷区版 掲載号:2013年2月14日号
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待機児童問題から見えるもの(上) ゼロが解決ではない

教育

 横浜市の2012年10月1日時点での待機児童数が昨年12月、発表された。市全体では302人となり、前年比で1161人の減少。中には0人の区もある。

 市は10年度から待機児童対策を重点施策として、保育所拡充を進め待機児童ゼロを13年度までに達成することを目指してきた。12年度は約5300人分の受入枠を拡大。次年度の計画では、今年4月に新たに開所予定の認可保育所は67カ所。受入枠は約5300人になる予定だ。これにより市全体での待機児童ゼロは達成できる見通しを立てている。これは一定の成果として認められるだろう。

 しかし、この「ゼロ」は違和感を抱く数字でもある。市が位置付ける待機児童とは、認可保育所に申し込んだが入れなかった保留児童から、認可外の横浜保育室等入所者と育休取得者、主に自宅で求職活動をしている家庭、特定園希望者を差し引いた人になる。 「あくまで国の指針に基づいた集計上の数字」(市緊急保育対策担当課)だが、これはあまりに限定的で、現実味を帯びていない。

 保育所を利用したい時期は各家庭で、まちまちだ。市が待機児童と位置づけないケースの多くに「入りたくても入れない」という家庭が含まれるのではないか。

 例えば育休取得者の中には、育休が1年未満であっても、入所が可能であればそれを途中で切り上げたい人もいるだろう。「育休の1年間取得を、国は勧めている」(同課)と言うが、反対に育休を1年間取得したくても年度始めを過ぎると入所しにくい現状では切り上げざるを得ないだろう。

 戸塚区在住のSさんは育休を1年間取得後、年度途中で認可保育所への入所を申し込んだ。申し込みの際、区の窓口で真っ先に言われたのは「1歳児は入れませんよ」の一言。育休をさらに半年間延長するか、認可外の保育所への入所のどちらかを勧められたという。

 Sさんは悩んだ末、認可外への入所を決めた。「育休を半年延長しても、来年4月に認可へ入所できる保証はない。今のシステムでは、生まれた月によって選択肢がかなり狭まる。何のための1年間の育休なのか」と疑問に思うという。


多様ニーズに対応を


 市は14年度以降、保育所拡充はいったんペースを弱めるという。しかし、ゼロの達成は通過点であって解決ではない。待機児童問題は多様な現状と、それに基づくニーズに対応していくことが重要だ。

 例えば、年度始めに入所が集中する時期を分散させるなど、現状のシステムを柔軟にしていくことは考えられよう。また、実際に入所ができなかった人への相談や情報提供などのケアも、もっと各区で充実させていく必要がある。

 解消への取り組みはまだまだこれからだ。今後は、証保育所拡充から一歩進んだ丁寧な対応と取り組みが望まれる。
 

皆さんご参加ください。

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