瀬谷丸初漁 漁業復活の一歩刻む 瀬谷フェスで食す機会も
岩手県大槌町で2日、定置網漁船「瀬谷丸」の初漁が行われた。瀬谷区からは「三陸沖に瀬谷丸を!」実行委員会(露木晴雄会長)11人が参加。サバやイナダなど約800キロを漁獲し、復興への希望を新たにした。
瀬谷区の有志が立ち上がり、被災地の漁師に形あるものを支援しようと贈った漁船「瀬谷丸」。6月15日の進水式から3ヵ月、ついに大海原へ出港した。
実行委員会は先月31日の夜に(株)露木板金前からバスで出発。1日の早朝に到着し、復興がなかなか進まない被災地の現状を視察した。その後、新おおつち漁業協同組合の漁師と進水式以来の再会を果たした。前夜祭として3ヵ月ぶりに酒を酌み交わし、瀬谷丸誕生の苦労話やここまでの経緯について語り合い、一夜を過ごしたという。
翌朝は乗組員23人とともに大槌漁港から午前4時に出港し、20分ほどかけて大槌湾沖合約6キロの定置網が仕掛けてある地点に到着。同じく震災後に建造された船とともに網を引き上げて魚を追い込み、サバやイナダなど約800キロを漁獲した。露木会長は「瀬谷丸が次の世代につながっていくことを期待しているし、瀬谷と大槌をつなぐ希望の船になってくれれば」と願う。瀬谷丸はこれから本番を迎える秋サケ漁でも活躍する。
交流は今後も続き、10月27日(日)に行われる瀬谷フェスティバルには小石道夫漁労長を始め瀬谷丸の乗組員の人たちも訪れる予定。大槌町名産のハナマガリ鮭のあら汁などを振る舞うという。「ここまで協力してくれた区民の皆様には感謝の気持ちでいっぱい。瀬谷丸で捕れた新鮮な魚をぜひ食べてもらいたい」と露木会長は話した。
|
|
|
|
|
|