2013年振り込め詐欺概況 件数、額とも過去最悪 60歳以上の女性被害目立つ
瀬谷警察署(増田勝署長)はこのほど、2013年の振り込め詐欺概況を発表した。被害の7割が60歳以上の女性で、認知件数の25件、1億3421万1000円の被害額は、どちらも過去最悪を記録した(数字は速報値)。
振り込め詐欺は息子や孫を語る「オレオレ詐欺」と言われていたが、近年は手口が多様化し、架空請求や融資保証、還付金詐欺などの種類がある。「カバンを無くした」や「株で大損して」など、様々な理由で巧妙になってきている。
神奈川県内で昨年発生した振り込め詐欺は1340件。41億円を超えた被害額は過去最悪を記録した。区内においても、架空請求詐欺による7000万円の被害が発生。件数、被害額ともに過去最悪だった。被害者は全て60歳以上で、中でも女性が7割を占めた。
同署の生活安全課は、昨年初めから、電話がかかってくるであろう高齢者を対象に啓発活動を実施。人が多く集まる自治会やサロンで、手口や被害にあった人のその後についてなど、注意を呼びかけてきた。増田署長は「銀行などで不信感を持たれないよう、犯人はお金を下ろす理由まで教えるケースがある。金融機関と協力して0を目指していきたい」と話した。
同署は、振り込め詐欺を重点犯罪の1つと定め、抑止対策の強化に努めていく。犯人グループの徹底検挙・金融機関と連携した水際阻止対策・高齢者を中心とした出前教養の推進、以上3つを掲げ、被害減少に力を入れていくという。
近年は核家族化が進み、高齢者の単独世帯、孤立化が増加している。今年に入り既に2件の被害が発生していることも踏まえ、生活安全課では新たな案を検討している。「息子や孫などに呼びかけ、そちらから高齢者の親に連絡をしてもらうよう促したい。合言葉を決めるだけでも効果があるのでは」と同課の小田聡課長は話した。
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