神奈川イメージアップ 瀬谷丸が大賞に 区民の募金活動が評価
瀬谷区の有志が集まり、被災地に漁船を贈った「三陸沖に瀬谷丸を!」実行委員会(露木晴雄会長)。区民が一体になって取り組んだ募金活動が評価され、このたび「第16回神奈川イメージアップ大賞」の大賞を受賞した。
同賞は、異業種交流を通じて地域活性化を目指す「神奈川21世紀の会」(毎日新聞社主催)の活動の一つとして行われているもの。1998年に会が発足して以来、文化やスポーツなど、広く県民に元気を与え神奈川県全体のイメージアップに貢献した個人や団体に贈られてきた。今回は男子体操の白井健三選手らも大賞を受賞している。
「三陸沖に瀬谷丸を!」実行委員会は、東日本大震災で被災した岩手県大槌町に漁船を贈ろうと、地元有志らが3年前に発足。漁船の購入資金3000万円を目指して募金活動を実施してきた。街頭や駅前での呼びかけのほか、募金参加への選択を広げるため、不要な本やCD、ゲームソフトなどを売ることで寄付ができる「ボランティア宅配本」も実施した。
露木会長は当時を振り返り、「本1冊10円単位だったが、幼稚園や小学校など多くの子どもたちが協力してくれ、大きな額になった」と話した。区民が一体となって被災地への募金活動に取り組んだことが評価され、今回の受賞に至った。
3カ月間の募金活動で集まった3600万円を元手に建造された定置網漁船「瀬谷丸」は、三陸の海で順調に漁を行っている。昨年からは、募金に協力した区民の要望をきっかけに「そうてつローゼン三ツ境店」で、獲れた魚の販売が開始した。現在は定置網漁が休業なため三陸沖で獲れた貝類の販売を行っている。魚の販売は3月頃に再開の見込みだという。
露木会長は「漁師を助ける気持ちで始めたプロジェクトだったが、区民の皆様のご協力で無事に成功し、このような賞までいただくことができた。大槌とは今後も繋がっていきたい」と抱負を語っていた。
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