区内の福祉施設等でボランティアコンサートを行う 山田 聡子さん 橋戸在住 48歳
音楽で届ける「元気」
○…バンドを組んでいた経験を生かし、県内外の高齢者施設や福祉施設等でボランティアコンサートを行う。1年前からは区内の施設でも活動。月に2度ほどケアプラザや自治会の企画へ足を運び、オリジナルソングなどをピアノ弾き語りで披露する。娘の香帆さんと共演することもあり、我が子の夢に向かって進む姿を見て「刺激をもらっている」とニッコリ。
○…幼少期から音楽に触れ、高校ではギター片手に曲を作るように。3年間で約300曲を作り、3年時には関東圏の高校生を対象にしたバンド大会でベストボーカル賞を受賞した。卒業後も年に1度、ライブハウスなどで演奏を楽しんでいたが、「好きな時に歌っていた」活動に変化が生まれたのは8年前。後輩から届いた一通の手紙だった。中には白血病で闘病していること、「希望は先輩の歌」と書かれていた。入院する病院でのコンサートを提案し「勇気を与えられたら」との想いで後輩に向けて作った曲「エール」などを披露。CDを求める人が出る好評ぶりで「歌を楽しんでくれ、多くの笑顔を見ることができた」。今の活動のきっかけを振り返る。
○…施設で歌い始めた当初はカバー曲のレパートリーが少なく、オリジナル曲が中心。歌い終わってみると自己満足のようで、心残りに思うことも多かった。会場の一体感と臨機応変の重要性に気付き、「ただ歌を聴いてほしい」ではなく、ダンスや手遊びで一緒に楽しむスタイルを取り入れるようになった。
○…中学校の講演に呼ばれることもあり、生徒たちへ必ず伝えるのは夢を諦めないこと。「焦って夢を追いかける子が多いが、地道に続けていけば、好きなことをして周囲に喜んでもらえることもあるはず」と経験をもとにした言葉を伝える。代表曲「エール」の歌詞「希望という勇気を君に与えたい」にあるように、音楽を通じて元気や笑顔を届けていく。
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