瀬谷区は11月26日、文化芸術活動の拠点となる「区民文化センター」の整備へ向け、基本構想の検討を行う第1回委員会を実施。文化関係団体や地域の代表ら区内外から12人が出席し、意見を出し合った。
「区民文化センター」の整備は、瀬谷駅南口第1地区再開発事業に伴うもので、長年待ち望んできた区民も多い。地域に根差した文化芸術活動や、地域コミュニティー作りの拠点となることを目的とした同センターは、瀬谷公会堂がある三ツ境駅エリアに加え、瀬谷駅エリアにも施設を整備し、区内に不足している機能の補完という考えのもと、文化芸術活動の充実を目指す。薬師寺えり子瀬谷区長は、「それぞれの立場から忌憚のないご意見をいただけたら」とあいさつした。
区は同センターの検討にあたり、基本構想検討委員会を設置し、委員長には市内の各施設で館長を務めてきた社団法人全国公立文化施設協会アドバイザーの間瀬勝一さんを抜擢。間瀬さんは「経験を生かして恩返しが出来れば」と述べた。
話し合いではまず、瀬谷区や周辺地域の文化面の現状について確認を行った。ハード面では、公会堂は区外や市外の利用者も多く稼働率が高いこと、3つの地区センターは近隣住民の活動場所として、日頃から頻繁に利用されていることが報告され、相鉄沿線で瀬谷区民の利用も多い、旭区の区民文化センター「サンハート」や泉区の「テアトルフォンテ」が例に挙がった。
ソフト面では、公会堂や地区センターを利用するのは小規模な団体が多いことや、「瀬谷区美術展」は同センターの体育館を展示会場として使用していることなどが説明され、ギャラリー面の環境整備の必要性が浮き彫りになった。
さらに、2005年度と09年度に区が実施した調査をもとにニーズの確認が行われ、「小規模な発表の場を求めるニーズは引き続き存在」「体育館は多様な使い方が出来るが、文化活動用ではないため使い勝手等の面で課題がある」「控室や倉庫等、多様な目的に対応するための機能が必要」などがまとめられた。
参加した委員からは「文化活動の拠点がずっと欲しいと思っていた。今ある施設との違いを出す必要がある」「若い世代からお年寄りまで、区民が集まりやすい場所を」など、それぞれの立場からさまざまな意見が交わされ、基本的な方向性やコンセプトを共有した。
検討委員会は今後3回行われる予定で、来年2月に提言書案をまとめ、市へ提出することになっている。
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