瀬谷区子ども会育成連絡協議会(飯野美智子会長)は2月8日、講演会「瀬谷丸のある大槌を知ろう」を瀬谷公会堂会議室で行った。被災地の状況や当時のボランティア活動について、子どもたちに知ってもらおうと実施。今後も継続して行く予定だ。
瀬谷丸は、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県大槌町に、形あるもので支援をしたいと瀬谷区の有志が立ち上がり、募金活動をして贈った定置網漁船。「三陸沖に瀬谷丸を!」実行委員会(露木晴雄会長)が2013年6月、同町で進水式を行い、漁業協同組合や地元住民らと親睦を深めた。それ以降も同町との交流が続いており、そうてつローゼンで魚の販売を行ったことも。
震災から丸4年が経とうとしている今、子どもたちに瀬谷丸のプロジェクトを知ってもらい、被災地のことを考える機会を持ってほしいと、瀬谷区子ども会が企画。同会では昨夏、被災地を訪れるツアーを計画していたが実現せず、このような取組みは今回が初となった。
当日は区内の小学生と保護者ら35人が集まり、IBC岩手放送制作の「忘れない3・11 希望の灯 瀬谷丸」の鑑賞や、ボランティア活動について話を聞いた。
露木会長が瀬谷丸の活動を紹介し、「時間が経つと瀬谷丸は壊れる可能性もある。20年後くらいには第2の瀬谷丸が出来てほしい」と呼びかけると、子どもたちは真剣な表情で耳を傾け、涙を流す参加者の姿も。さらに、質問コーナーでは「被害にあった人たちは今どうしているのか」など、子どもたちから素朴な疑問が投げかけられた。
今回の取組みについて飯野会長は、「活動について周知できていると思ったが、意外と知らない人も多かった。今日のことが、子どもたちに何か一つでも残ってくれたら。知る機会を作るために、小規模でも続けていきたい」と話した。
会場では、震災直後の海の様子などを伝える写真が多数展示され、参加者は足を止めて見入っていた。
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