区民主体の地域交流の場「二ツ橋大学」の『名誉学長』を務める 澤田 高綱さん 二ツ橋町在住 42歳
「誰もが講師、誰もが生徒」
○…一ツ橋大学ではなく、「二ツ橋大学」。この名前には、地元瀬谷への思いが込められている。「誰もが講師や生徒として参加し、学び、地域のことを考えていく場になれば」。自身が会長を務める瀬谷区障害者地域自立支援協議会「せやまんまるねっと」の活動の一つとして、今年3月に立ち上げた。区内の障害者、支援機関や行政、そこに「地域」を含めた三位一体の取り組みを目指す。
○…きっかけの一つは、「障害者に関する活動は敷居が高いと思われがちなのか」という疑問だった。3年前から参加していた協議会内の市民フォーラム部会メンバーとして昨年実施したイベントは、予想以上に参加者が少なかった。「もっと地域の方々に身近に感じてもらいたい。連携していくことが必要なのでは」。その後、有志が集まり活動がスタート。2カ月に1回のペースで「講義」と題し、さまざまな立場の人が自由なテーマで語る。時には会場と意見を交わしながら、瀬谷の未来を考えている。
○…二ツ橋町出身。以前は、自分が生まれ育った瀬谷区は「横浜の中心から少し外れていて、田舎のイメージがどうしてもあった」と苦笑する。2、3年ほど前、都内で行われた社会福祉法人主催の講座を受講。そこで偶然、戦時中に瀬谷に疎開していた人の話を聞いた。「昔は皆で助け合っていた。元々地域のつながりがあったのだから、今もそれができる」。外から見ると、瀬谷には良いところがたくさんあると気付き、それらを発信していきたいという気持ちが芽生えた。
○…「エンターテインメント」は常に頭にある。小さい頃から好きなマイケル・ジャクソンの名前を出しながら、「二ツ橋大学の講義ではライブ感を出したい。その時その時で必要な話をしていくことが大事」と持論を語る。決まりきったことではなく、本当に伝えたいことを伝える場に。試行錯誤しながら、新たな試みを形にしていく。
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