非行などの問題を抱える小中高生らに、大学生ボランティアが学習支援などを通して立ち直りを後押しする「大学生少年サポーター」制度。県内では現在16人が神奈川県警察少年相談・保護センターから委託を受け、県内8カ所にあるセンターで月1度ほど勉強を教えている。また、昨年は200回以上行った学校での非行防止教室や街頭キャンペーンにも参加している。
「勉強を無理強いするのでなく雑談で終わることもある」と話すのは横浜国立大学に通う吉田淳さん(23)。4年前に活動を始め、小学生から高校生までの8人ほどと関わってきた。参考書を持参する子、学校や家庭の愚痴をこぼす子、個々の様子を見てペース配分をしている。「目の前のことでいっぱいの子が大半。『楽しかった』と帰れれば一歩進んだかな」。警察や家族、教師とは異なる立場で接し、長い目で将来を考えるきっかけを作ることに意味があるという。少しずつ心を開き、大学生活に興味を持つ少年の姿もあった。「合格したと手紙をもらった時は嬉しかった」と微笑む。
認めてくれる存在が必要
非行防止教室で関わった中学校と連携し、授業に参加しない生徒を別室で学習指導することがあった。「通ううちに出迎えてくれるほどに」。教室に行かずとも別室には顔を出すようになったという。「非行少年といっても、接すると他の子と変わらない。一辺倒にならずその子を見ようと意識している」。同センターの阿部敏子所長も「少年は目を向けてくれる大人に興味を持つ。良い面を見つけチャンスを与えてくれる人と会うことが大事」と強調する。
2006年頃から県内の少年の検挙・補導数は減り続け、昨年は5千人をきった。同制度を導入した10年前の半分以下だ。阿部所長は「県警も年約2千回の非行防止教室や薬物乱用教室で啓発に努めてきた。大学生の活動も減少の力になっている」と話した。(つづく)
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