瀬谷さくら小学校コミュニティ・スクールで11月11日、瀬谷区の影絵グループ「花いちもんめ」(鈴木京子代表)による影絵劇「瀬谷の民話」が開催された。会場には子どもから大人まで約100人が詰めかけ、暗闇で生き生きと展開する物語に見入っていた。
同グループは、民話伝承事業の一環として区が主催した講座に参加したメンバーが中心となり、2007年から活動を開始。現在は主婦6人が保育園や地域のサロンなどで上演している。
今回披露したのは、瀬谷に伝わる15の民話のうちの一つ、二ツ橋村が舞台の「狸の恩返し」。狸と人との心温まるふれあいを描き、現代にも通じる話が散りばめられている。子どもたちは人形の動きを追って歓声を挙げるなど、終始影絵の世界に夢中な様子だった。
その後、スクリーンの後ろに回って影絵体験を実施。子どもたちは実際に劇中で使った人形や自分の手で形を作るなどして、影の動きを楽しんでいた。
上演を終えたメンバーらは、「反応が嬉しかった」と充実した笑顔。代表の鈴木さんは「子どもが見るものだから、言葉の表現をどうしようか迷う部分もあったが、民話の良さをそのまま伝えることにした」と話す。台本や人形は手作り。一人何役もこなし、声色も変える。メラメラと燃え上がる炎などはパソコンを駆使し、アナログな手法と融合させた背景作りが同グループの特徴だという。「民話には知恵が詰まっている。人々の暮らしを伝えていきたい」とメンバーは口を揃えて意気込んだ。
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