瀬谷区版 掲載号:2016年6月23日号
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30年前のマンガ 異例のヒット 『翔(と)んで埼玉』の作者、魔夜峰央さん(中区在住)に聞く

文化

『パタリロ!』でおなじみの漫画家、魔夜さん(右)と同書を手にする妻・芳実さん。夫婦揃って「横浜好き」
『パタリロ!』でおなじみの漫画家、魔夜さん(右)と同書を手にする妻・芳実さん。夫婦揃って「横浜好き」

 「埼玉県民にはそこらへんの草でも食わせておけ!」そんな衝撃的な表紙に度肝を抜かされる話題のマンガ、『このマンガがすごい!comics翔(と)んで埼玉』。30年も前に誕生した作品だが、「埼玉ディス(叩き)が面白すぎる」とネットから火がつき、昨年12月に宝島社から復刊。55万部を突破する異例のヒットとなった。作者である中区在住の漫画家、魔夜峰央(まやみねお)さん(63)に話を聞いた。

 魔夜さんに今の率直な気持ちを聞いたところ、「30年も前のマンガが今更。一体何が起こっているのか…」とやや困惑した様子。

 同作は、都民から埼玉県民がとことん虐げられる内容。表紙のくだりはまだ序の口で、通行手形がないと埼玉から東京に行けない、学校では埼玉県民のクラスを隔離、高級百貨店をうろつくと埼玉狩りされる、埼玉特有の伝染病「サイタマラリア」が発症する…と、強烈な埼玉ディスが。当時、地元の新潟県から編集者にすすめられて埼玉県所沢市に移り住んだ際に「自虐ネタ」として面白おかしく描いたというが、「若気の至りですね、ほんと。怖い者知らず。今は描けないよ、怖いものだらけだから」。

 しかし、こんなに虐げられた内容なのにも関わらず、埼玉県民は「不思議なことに喜んでくれている」という。実際、同作の購入者の約3割が埼玉県民。「悪名は無名に勝る」と埼玉県知事や各市長からもお墨付きをもらい、魔夜さんは県内のイベントやメディアの取材に連日ひっぱりだこだ。「埼玉県の人は心が広い。いじられても笑って済ませられる県民性なのかな」

 今回のヒットは、流行りの「地方ディス」に乗ったことや、発売日1カ月前にマツコ・デラックスさんの『月曜から夜ふかし』で紹介されたことに加え、「先生の作品は根本が上品だから、強烈な地方ディスでも受け入れられるのだと思うんです」と担当編集者の本名貴浩さんは分析する。

「ださいたま」からイジれない横浜へ

 なお、同作は未完のまま3話で終わっている。理由は「引っ越したから」。他県から描いたら単なる悪口になってしまう。しかも引っ越した先は、「ディスるところが一切ない」と言い切れる完璧な街、「横浜」だ。買い物は都内には出ず市内で済ませ、根岸森林公園が散歩コース、子どもが小さい時にはドリームランドに連れて行き…と今や典型的なハマっこ。描けないというのも無理はない。

 ちなみに魔夜さんのいう「横浜」とは、イコール「中区西区」のこと。北部エリアの区は「それ、どこにあるの?」。記者の住む西部エリアのある区にいたっては、「こやしの匂いがする」(実話)と埼玉と同じ扱いに。横浜ディスのマンガも描けそうだが、「横浜の人は褒められることに慣れているから、ムッとされそうだもん」とニヤリ。

 プライベートでは、バレエスタジオを主宰する夫人の影響で、自身も20年前に趣味でバレエを始め、今では娘、息子と家族4人で舞台に立つ。代表作の少女マンガ『パタリロ!』は、40年近く連載が続き、単行本は既に96巻に。最近は「『パタリロ!』に育てられた」と公言する娘さんが一番のファンとして、魔夜さんの作品をツイッターなどで宣伝してくれるのだとか。「娘のことは冗談でマネージャーと呼んでますけど」と照れながらも「身近な家族の支えがありがたいですね」。

 ※『パタリロ!』は「花とゆめ」(白泉社)で1978年から連載スタート。その後、「別冊花とゆめ」と「メロディ」で連載。今春から白泉社の少女マンガWEBサイト「花LaLa online」で移籍掲載されている  

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