漁船「瀬谷丸」が三陸沖で水揚げした新鮮な魚介類を、区内の飲食店で提供する試みがこのほど始まった。1店舗目は三ツ境駅北口の居酒屋「呑(どん)」(三ツ境5の1/金井猛店長)で、4月17日から同店のメニューに並んでいる。
東日本大震災後に区内で募金活動を行い、2013年、被災した岩手県大槌町の漁協に定置網漁船「瀬谷丸」を贈った瀬谷区の有志ら。現在も、NPO法人瀬谷丸(露木晴雄理事長)として活動を続けている。その一環で今回、「瀬谷丸」が実際に水揚げした三陸沖の魚介類を、区内飲食店で提供しようという動きが本格化。「呑」の協力により、実施に至った。
魚介類提供の1店舗目となる居酒屋「呑」は、瀬谷丸建造のための募金箱を店内に設置するなど、一連の活動にも積極的に参加してきた。「区民が瀬谷丸の魚を食べられる場所を提供したい」という露木理事長の思いを受け、「ぜひ協力したい」と金井店長が打診を快諾。半年以上前から準備を進めてきた。
同店で提供する魚介類は、大槌町の水産加工会社「たかのり海産」と「小豆嶋漁業株式会社」の2社から直送されたもの。水揚げされた魚介類は2社ですぐ加工されるため鮮度が保たれ、「新鮮なおいしさが魅力」と金井店長。17日の提供初日にはサーモンフライや豆アジの竜田揚げ、サバのみりん干し、つみれ汁などが用意され、同法人のメンバーら関係者が”瀬谷丸メニュー”を試食した。露木理事長は「どれも本当においしい。既にお店のメニューに組み込んでもらっているので、皆さんもぜひ」と来店を呼びかけた。金井店長は「微力だが、こうして提供することで、瀬谷と大槌が互いに盛り上がっていければ嬉しい」と話した。
今後、定置網漁業が始まれば生魚も入荷する予定。同法人は、瀬谷丸で獲れた魚の提供店舗を拡大していく予定としている。なお、同法人はメンバーを随時募集。詳細は【電話】045・363・8507へ。
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