コミスクにお月見飾りを提供した、東野中PTA会長を務める 近 秀行さん 二ツ橋町在住 61歳
日本の風習、地域で発信
○…節句にあわせ3月は雛人形、7月は七夕飾りなどを展示する試みを今年から始めた。「実家に人形が眠っていて、せっかくなら地域の人たちに見てもらえる場所で飾るのが良いのではと思った」と、東野中コミュニティスクールに提案。10月は「お月見どろぼう」の風習に倣った飾り付けを行う。「お年寄りには懐かしんでもらい、子どもたちには新鮮に感じてもらえるのでは」と期待を込める。
〇…三ツ境生まれ。近所の私営プールでよく遊んだと言い、「学校から帰宅し、ランドセルを投げてすぐ出掛けたね」と、やんちゃな少年時代を思い返す。縫製の仕事をする母の姿を見て育ち、学生時代から服飾の道へ。デザイナーのアシスタントとして働きながら21歳で渡仏。縁あってウェディングドレスの製作に携わった。「欧州では家系ごとにベールの長さ、露出の度合いなどが違い、タブーもある。しきたりへの配慮は日本の文化特有。その点を評価してもらえたと思う」。アドバイザーとして立場を確立。20代の若さで、各国を渡って仕事をこなした。
〇…長男の在学中に二つ橋小学校のPTA会長を経験。中学進学とともに、再び会長職を引き受けた。当時の校長の「一番は生徒の笑顔。そのために先生の笑顔も大事」という言葉に胸を打たれたという。横浜市PTA連絡協議会にも参加し、積極的に情報交換している。「雰囲気も良く、刺激をもらえる場」。話し合いを地元に還元し、中学生の活動をバックアップできるよう、努めている。
〇…独立開業し、現在は瀬谷区で制服や作業着などに刺繍を施す会社を営む。以前は多かったという看護師や調理師からの依頼は年々減少傾向。「成り手の少なさなど、この仕事をしながら時代の変化を強く実感している」と語る。休日は中学2年生の長男と、共通の趣味である鉄道模型を楽しむことも。「一緒に過ごす時間が嬉しいね」と、充実した笑顔を見せた。
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