サービスや人材育成で優れた実績を挙げた事業所を称える「かながわベスト介護セレクト20」がこのほど発表され、二ツ橋町の介護老人福祉施設「ひだまり館」が選ばれた。認知症介護に対する取り組みなどが評価されたもので、区内施設として初選出。
この制度は優良事業所を表彰し、奨励金を交付することで、県内介護業界のサービスの質向上や人材確保などを促す狙い。審査項目は、利用者の要介護度の改善、職員の働く環境整備、人材育成、特徴的な取り組みなど。県地域福祉課によると、創設2年目となる今年度は117事業所から申請があり、選考会と検証調査を経て19事業所が選ばれた。今月5日の「介護フェアinかながわ」で、表彰式が行われた。
認知症対策に注力
ひだまり館(平野正文施設長=人物風土記に関連記事/従業員数60人)は、社会福祉法人栄光会が運営している施設。入所とショートステイ合わせて90人が利用している。昨年度は、同制度の前段階となる「かながわ認証」を受けていた。
2004年の開館から重点的に取り組んでいるのが認知症対策だ。職員は積極的に外部研修に参加し、資格を取得してきたという。現在は、認知症介護実践リーダー研修を修了した9人を中心にチームケアを展開している。
従業員の処遇改善では、介護業界で課題とされる職員の「腰痛対策」として、「持ち上げない介護」を実践。車椅子やベッドに移乗する時に専用器具を使い、利用者を抱え上げないことで、職員の肉体的負荷を減らしている。
また、ここ1年は地域貢献事業にも着手しており、10月には地元住民らを対象にした認知症予防体操の講座を開いた。「地域貢献など、かながわ認証の獲得時に見つかった不足点を、この1年で改善してきたことが選出に繋がりました。従業員も喜んでいます」と平野施設長。「これからはさらに認知症対策と持ち上げない介護、地域貢献を推進していきたいです」と抱負を話している。
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