瀬谷区版 掲載号:2018年2月1日号
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神奈川県優良衛生技能者表彰に選ばれた「家庭料理の店ベル」の店主 塚本 芳弘さん 宮沢在住 41歳

心を込め「安心」届ける

 ○…公衆衛生の向上に長年にわたり貢献した人を称える県優良衛生技能者表彰。区内から唯一人、調理師として今年度の受賞者に選ばれた。「嬉しい気持ちはあるけれど、あまり実感がなくて」と照れ笑い。先代で6年前に亡くなった父・宏實(ひろみ)さんの跡を継ぎ、今は母・良子さんと二人三脚で店を切り盛りしており、食中毒などを起こさぬよう父が続けてきたことを実直に守ってきた。「コツコツ続けてきたことが評価されたのかもしれませんね」と目を細める。

 ○…三ツ境駅南口の近くにある「家庭料理の店ベル」。開店した約40年前から変わらぬモットーが「一品一品、心を込め手作りすること」。メニューは1日1種類という形態を続けているが、これはスタッフが自身と母というなかで、「手作り」にこだわるからだという。仕込みに時間を費やして、手間と時間をかけて出来上がる料理に、数十年来という常連客も多い。「小さい頃は、お店が家みたいなものでした。2、3歳の私を覚えている人が今もお店に来てくれます」

 ○…厚木市で生まれて間もなく瀬谷区へ。高校卒業後、大阪の調理師専門学校で学んだ。地元に戻ってきてからは、両親を手伝いながら日本料亭や老人ホームで料理人として働き、また警備会社に勤めていた時期もあったそう。大きな転機は、父の病気だった。「店は自分の一代限り」と話していた父だったが、存続を望むファンの声、仕出料理で古く付き合いのある顧客、そして母のため、「店を閉めるわけにはいかない」と決意した。

 ○…「食べた瞬間に、自然と口元が緩むような料理を提供したい」――。表情にこそ客の心情が如実に出るとして、そのサインを見逃さないよう心掛けている。また、味だけでなく、衛生面の維持・向上も大きな目標だ。「これからもお客様に『安心』を届けていきたいです」と、受賞を受けて更に気を引き締めている。

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