瀬谷区版 掲載号:2018年3月22日号
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相澤豊幸さん(阿久和南) 籐細工が「光明」、喜びに 全盲で創作 友人と作品展

文化

作品を手に笑顔の相澤さん(中央)と妻・加代子さん(右)、吉澤さん
作品を手に笑顔の相澤さん(中央)と妻・加代子さん(右)、吉澤さん

 病気によって4年前に全盲になった相澤豊幸さん(阿久和南/69)が、友人や親戚ら4人と協力した合同の手作り作品展を、泉区新橋町の民家で、3月24日(土)から31日(土)まで開く。出品するのは、5カ月ほど前から作るようになった籐細工。「目が見えなくても楽しみながら創作している。やる気があれば何でもできるということが伝われば」と意気込んでいる。

指の感覚を頼りに編む

 相澤さんは病気で13年ほど前に右目を失明、左目も4年前に見えなくなった。営んでいた造園業を引退し、妻・加代子さんの農作業を手伝うなどして生活していた。

 創作を勧めたのは、数年前から籐細工を習う友人・吉澤悦子さん(阿久和南)。「草むしりをする手の動きがとても細やかで器用。できるかも」と声をかけた。相澤さんも「座ってテレビを聴いているだけでは退屈。何かしてみたい」と考えていた時期だったという。周囲に迷惑をかけるかもしれないとためらう気持ちもあったが、昨年11月、吉澤さんが通う教室に足を運ぶと、すぐにのめり込んだ。

 作品は籐を編み込むように造形していく。相澤さんは指の感覚を頼りに作業をこなし、見た目の美しさに影響する編み込み幅も均等に揃える。”創意工夫”も得意で、難易度が高い底編みの一種「米字組(こめじぐみ)」を独力で仕上げるため、市販の木材や留め具でオリジナルの道具を生み出した。「最初は妻に手伝ってもらっていたけど、自分で出来ないのが悔しくてね。頭で描いた設計図をもとに、妻に指示を出して作ったよ」と笑顔で話す。

 日中は作業に没頭し、加代子さんから休憩するよう促されることもしばしば。今は、2日ほどで1つの作品を完成させている。将来の目標は、籐の椅子を作ることだ。

泉区の民家で開催

 合同作品展に参加するのは相澤さんと吉澤さん、写真を手掛ける稲垣チヨ子さん、つるし雛など手芸が得意な西原早苗さん、城やロボットなどの模型を作る相澤正さん。いずれも阿久和南・西、新橋町に暮らす60〜70代の「茶飲み仲間」だ。これまでに展示会を主催するような経験は無かったという5人だが、昨年11月に初開催を決めた。

 会場は、瀬谷柏尾線沿いにある正さん宅(新橋町1900の8)。書道を習う友人に協力してもらい、「手づくり作品展」という看板も作った。相澤さんは、籐の小物入れなど約10点を出品する予定。吉澤さんは「どれも力作。特に、豊幸さんの作品は習い始めて数カ月と思えないほど素晴らしい。多くの人に見て欲しいです」と期待を寄せる。

 開催時間は午前10時〜午後4時(最終日は正午終了)。会場は、神奈川中央交通で三ツ境駅から戸塚駅東口行き大中村バス停下車、徒歩2分ほど。同線沿いの精米所が目印。問い合わせは吉澤さん【携帯電話】090・2246・9184。

創作活動のために自作したという道具
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