瀬谷区を拠点に活動するクラシックギターのアンサンブル「ギター・カサブランカ」(木根渕幸子代表)が、高齢者福祉施設などでのボランティア演奏を20年以上にわたり続けている。メンバーの高齢化も進むが、木根渕代表は「『また、きてね』という言葉が励み。続けていきたい」と意気込んでいる。
4月25日、区内宮沢の特別養護老人ホームゆうあいの郷の一室が、ささやかなコンサートホールに変わった。カサブランカはこの日、誕生日会に華を添えるため出演。瀧廉太郎の「花」、リズミカルなタンゴの代表曲「ラ・クンパルシータ」、童謡の「ふるさと」など計9曲を披露した。
4月に誕生日を迎えた女性は「とても上手。(クラシックギターは)どこか懐かしい音色でした」と堪能した様子。施設の職員は「とてもありがたい。利用者にとって良い刺激になります」とメンバーに対する感謝の言葉を述べていた。
曲編成を工夫
カサブランカは、1990年の第1回瀬谷音楽祭に出演したことをきっかけに結成された。木根渕さんが代表兼指導者を務め、現在は60〜80代まで10人が所属。泉区や戸塚区、都内から通う人もおり、毎月2、3回ほど瀬谷区で活動している。
慰問演奏は20年以上続き、最近は年7、8回。訪問する施設は特別養護老人ホームやデイサービス事業所など様々で、知人の紹介や口コミで次第に広がっていった。木根渕さんが特に印象に残っているというのが、終末期ケアを行うホスピスを訪れた時のこと。ベッドから動けない患者の横でギターを弾いた。「演奏していて辛かったけれど、頷きながら聴いてくれたのを覚えています」と振り返る。
福祉施設でのコンサートは主に、ギターのみの前半と、利用者と一緒に唄う後半の2部制で行う。聴くだけでは飽きてしまう人もおり、観客の様子を見ながら早めに合唱に進むこともあるそうだ。曲のラインナップは童謡や演歌、歌謡曲、時には25日のようにリズミカルな曲を交えて、変化を出すよう心がけている。
20年以上続けてこられた理由の一つが、聴き手の反応。体が不自由な人でも手拍子したり、体を揺らしたりと、様々なサインがある。メンバーの1人は「演奏が終わって握手すると、力強く握り返してくれて。気持ちが伝わってくるんですね」と嬉しそうに話す。「楽しく和気あいあいとしたメンバーばかりだから一緒に頑張れる」と木根渕さん。「これからも、呼ばれればどこへでも喜んでいきたい」と話す。
瀬谷区役所から防災・減災に関するお知らせ自宅が安全ならお家で避難が有効。自宅の安全を確保し、備蓄品を準備しましょう。下記動画もチェック。 https://www.city.yokohama.lg.jp/seya/kurashi/bosai_bohan/saigai/t20230904115015761.html |
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