区内橋戸にある西福寺が4月29日、古くなり使わなくなった茶道具を供養する茶筅(ちゃせん)供養を執り行った。例年行われている行事で、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、規模を縮小した形で実施された。
茶筅供養は抹茶を点てる茶筅などの道具に感謝を込めて供養する法要のこと。神奈川県内では平間寺(川崎市)や建長寺(鎌倉市)などで行われている。西福寺では毎年、昭和の日である4月29日に実施しており、例年200人近くが参加している。同寺の備前恭忍(きょうにん)住職によると、区内で茶筅供養を執り行っているのは西福寺のみという。
今年は新型コロナウイルス感染症の影響で縮小した形で進められ、地元住人など約10人が参列。当日に持ち寄られた茶筅は30本ほどで、備前住職に見守られながら参列者が茶筅や茶杓をくべた。備前住職は「茶筅は竹からできており、命をいただいて使わせてもらっているもの。感謝の気持ちを込め、還している」と話した。
瀬谷に茶筅塚を
今年で29回目を迎えた同寺の茶筅供養。三ツ境で茶道教室を開いていた故長嶋宗(そう)秀(しゅう)さんに、備前住職の妻・宗里(そうり)さんが師事していたことから「瀬谷区にも茶筅塚を作ってほしい」と依頼されたのがきっかけだったという。宗里さんは「ほそぼそと続いてきた行事の一つ。来年はお茶会なども開き、今後も続けていけたら」と語った。同寺は茶筅供養同様に、文化の日である11月3日に筆供養も執り行っている。
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