横浜市内の企業など4事業者が岩手県の最北端に位置する軽米(かるまい)町(山本賢一町長)の風力発電所で作られた電力を受給することになり、4月末に受給開始式が行われた。
軽米町で生み出された電力を受給するのは、区民利用施設の指定管理者・受託管理者を務める特定非営利活動法人、建設会社、保育園など4事業者。発電事業者は再エネ電力を固定価格買取制度で東北電力に売電し、その電気を特定卸供給契約を結んだ小売業者が仲買して需要家のもとに届けられる。
横浜市は2018年、50年までの脱炭素化社会の実現をめざす「Zero Carbon Yokohama」を宣言。省エネ推進と同時に、主な電力の再生可能エネルギー(再エネ)への転換を進め、CO2排出量を実質0にする方針だ。
市温暖化対策統括本部によると、市内の年間消費電力は約160億kWh。化石燃料が主体で、再エネ創出のポテンシャルは、50年の消費電力量に対して約10%と試算している。広域連携による市域外からの電力供給を受けることが、脱炭素化実現へ向けて、不可欠だという。
軽米町を含む東北地方の13市町村と横浜市は19年、太陽光や風力、バイオマスといった再エネ普及に関する連携協定を締結。これまでに連携協定を結ぶ3つの町から電力供給が開始され、29の事業者が再エネ転換を図っている。
連携協定を結ぶ市町村の太陽光や風力、バイオマスなどの潜在的な発電可能量は、横浜市内の年間消費電力量の5倍以上と推計される。
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