“音楽のまちSEYA”実行委員会の委員長を務める 志村 紀美江さん 二ツ橋町在住 63歳
音楽の種育てる歌の母
○…瀬谷区制50周年の記念で、第九の合唱を披露するために設立された「”音楽のまちSEYA”実行委員会」。オーケストラと100人以上の区民が一体となって成功を収めた後も、区内で演奏会を開いており、8月29日には瀬谷公会堂でコンサートを開く。委員長として区民の歌の指導や企画を担い、メンバー14人と共に日々奔走。「楽しみにしてもらえるようなコンサートにしたい」と想いを掲げ、「諦めなければ必ず形になるのよ」と笑う。
○…音楽家であると同時に、鶴の恩返しや泣いた赤鬼などの日本オペラの普及にも注力。区内でグループを複数立ち上げ、歌の練習や魅力を伝えている。「オペラはハードルが高いと思われがちだけど、身近に感じてもらいたい」とし、「日本独自のオペラを瀬谷区でできたら面白いじゃない」と夢を抱く。
○…栃木県出身。幼い頃はピアノやバレエ、英会話などの習い事に明け暮れ、「考える暇もないくらい続けたから複数のことを同時に行うのが癖になってしまった」と振り返る。学生時代には演劇の世界にも携わり音楽の視野を広げてきた。留学先のオーストリアで恩師から言われた言葉が今も心に残っていると言い、「帰ったら日本の美しい曲や良さを伝えてほしいと言ってくれたから今がある」と懐かしむ。
○…コロナ禍でも活動を続けようと、自宅をプライベートサロンとして活用。近隣住民との交流に加えピアノや合唱などの音楽が出来る環境を地域に提供する。「多くの区民とお会いして地域が大好きになっちゃったから」と茶目っ気たっぷりにウインク。「みんなで楽しみながら瀬谷の音楽の種を少しずつ育てていきたい」――。花咲く日を願いながら、歌というエネルギーを注ぐ。
|
|
|
|
|
|