神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
泉区版 公開:2011年6月30日 エリアトップへ

「がん看護専門看護師」の資格を持つ、神奈川県立がんセンターの看護局長 渡邉 眞理さん 和泉町在住 55歳

公開:2011年6月30日

  • LINE
  • hatena

「人」に寄り添い、今を生きる

 ○…2013年に新病院として再出発する、県内唯一のがん専門病院。300人以上の常勤看護師を擁する看護局長に就き、2年目を迎える。現場で20年以上、患者とその家族、職員と共に悩み、考えてきた。「がんとは『死』を現実にイメージするもの。苦悩する患者さんに寄り添い、エネルギーをもらえるのは、かけがえのない宝物」。念頭に掲げるのは、看護にやりがいを感じられる環境づくりだ。

 ○…高校時代、福祉施設のボランティア活動がきっかけで看護師の道へ。新人時代は成人病センター(現がんセンター)に勤務し、助産師、看護学校の教員などを経験。勤務の傍ら、02年に北里大学大学院看護学研究科を修了し、自分の強みと語る「がん看護専門看護師」の資格を翌年取得した。昨年時点でこの資格を持つ看護局長は、全国で2人だけ。専門医が多岐にわたるのと同様、より専門的できめ細かい看護、ケアへの期待やニーズは大きい。

 ○…患者への病名告知が一般的ではなかった10年以上前は、励まし支える看護が主流だった。幼い子ども2人を抱える、進行がんの40代女性と交わした言葉がある。「下の子に(自分を)覚えていてもらえないのが辛い」。胸中の心残りを口にしていた彼女は、現実を受け止めていた。がんが目に転移し、視力が失われていく中で、家族や同室の患者、看護師にも気を配る姿が脳裏に焼き付いている。「看護とは、その人らしさや尊厳をいかに保ち通せるか」。自宅で最期を迎えたいという患者もいる。専門家として、どんな医療を提供できるのか。がん医療全体の未来を見据え、自問自答する。

 ○…4月に新人看護師31人が仲間入りしたが、平均年齢は36歳と高め。夜勤があり、子育て中の職員もいる中、仕事と家庭の両立は永遠のテーマだ。「どうやったら働きやすいか。職員の声を聞きながら、共に歩んでいきたい」。立場や環境、世代を超え、十人十色の人生に寄り添う日々は続く。
 

泉区版の人物風土記最新6

三善 幸夫さん

能登半島地震の緊急消防援助隊神奈川県大隊の第一次派遣で大隊長を務めた

三善 幸夫さん

横浜市内在住 60歳

3月28日

中山 懐利(かねとし)さん

3月末で閉校するいずみ野小学校の学校運営協議会会長を務める

中山 懐利(かねとし)さん

和泉町在住 86歳

3月21日

平川 一博さん

60周年記念誌を発行した和泉町わかば会の会長を務める

平川 一博さん

和泉中央北在住 70歳

3月14日

成田 はるかさん

昨秋に続き、3月30日に和泉遊水地でのフリマを企画している

成田 はるかさん

上飯田町在住 43歳

3月7日

小松 久子さん

全国大会で実績を挙げている横浜緑園高校軽音楽部を顧問としてけん引する

小松 久子さん

横浜緑園高校在勤

2月29日

上野 誠也さん

横浜国立大学大学院の名誉教授で、無人探査機「SLIM」の月面着陸に貢献した

上野 誠也さん

66歳

2月22日

あっとほーむデスク

  • 3月28日0:00更新

  • 3月14日0:00更新

  • 3月7日0:00更新

泉区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook