12月22日にテアトルフォンテでコンサートを行う、フェリス女学院大学音楽学部同窓会、会長の 熊本 美也子さん 旭区在住 68歳
心に届ける音のぬくもり
○…学内での活動が主だった音楽学部同窓会、通称Fグループ。会長に就任した2011年、文化や芸術を提供する活動を行うボランティアグループ「イズミ・アーツ・オフィス」の清水幸浩代表からの提案で、クリスマスコンサートが実現した。4回目の今年は、自身もピアノの伴奏として出演する。「耳慣れたクラシックを中心に、観客の皆さんの心が温かくなる時間を提供したい」と意気込む。
○…生まれも育ちも横浜の、生粋の浜っこ。同大の音楽教室に通っていたこともあり、中学からフェリス女学院で過ごす。「英語の辞書を引くより、楽譜の譜面を読むほうが楽だし好きだった」学生時代。高校時代の恩師、三宅洋一郎氏の「この世界は待っていても何も得られない。自分で求めなければだめだ」の言葉をきっかけに、音楽の道へ進む決心をする。音楽科の短大を卒業後は同大緑園キャンパスの音楽教室で責任者を務めるなど、「心の優しさは音楽から」をモットーに、子どもから大人まで幅広い年代の技術指導に当たってきた。
○…「誰にも楽しい音楽」をライフワークに、現在は障害のある人への出張レッスンも行う。デイサービスや福祉施設を訪問し、音楽療法士の資格を取ったことも。「脇道かもしれないが、身に着けたことを恩返ししたいし、弾く楽しみを教えたい」。技術だけではなく、楽しさを提供することは難しく手探りだが、笑顔で話す姿に日々の充実感が伝わる。「技術指導する人はたくさんいるが、そうではない人を教えるのは試行錯誤のし甲斐がある」。
○…会長の任期は残り1年。音楽の世界で生きてきた人生を振り返り、「知らない世界を覗いてみたいし、趣味を見つけたい」。新たな世界への意欲がうかがえる。「地域の方々や足を運んでくれる人が優しい気持ちになるような演奏をしたい」。第2の地元、泉区に感謝の気持ちを込め、心に残る音楽を贈る。
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