12日から始まる全日本卓球選手権大会に出場する 美濃口 千夏さん 下飯田町在住 18歳
仲間と歩む卓球道
○…「打ち方やラバーで回転が違うのが面白くて」と無邪気に笑う。変化に富んだ打球が行き交う卓球に魅せられて10数年。中学から神奈川のトップを走り、全国の選手としのぎを削ってきた。全日本選手権は、石川佳純選手を筆頭に、大学生や社会人など各地区の強豪がひしめきあう、国内最大級の大会。「1戦1戦立ち向かってベスト16を目指したい」と、高校の集大成へ向け意気込みを話す。
○…母についていき、下和泉地区センターでラケットを握ったのは年長の頃。2歳上の兄とテニス教室に通っていたが、不規則に動く打球に面白さを感じ、卓球の世界へ。藤沢のクラブチームで週6日の練習で基礎を学び、試合会場で見かけた横浜隼人の試合をきっかけに、中学から県内屈指の強豪の門を叩く。「卓球をやるとガラリと変わる」とコーチが言うように、おっとりした見た目とは裏腹に、先手必勝の速攻スタイルが特徴だ。キャプテンも務めた隼人での6年間を振り返り、「第二の家。明るくて元気で楽しい場所」と白い歯をのぞかせる。
○…数多くの試合を重ねる中、今も脳裏に残るのは高2の関東大会決勝戦。シングルスで敗戦したが、あとが無くなったダブルスに接戦で勝利すると、「目標に向かってチームがまとまった」。勢いづいた流れで世界ランカーもいる強豪校に逆転勝利し、4年ぶりに関東王者に輝いた。「絶対に勝つのだと、全員が同じ方向を向けた」。不調時には応援席を見て気持ちを落ち着かせるところからも、仲間を想う気持ちが伝わる。
○…春からは、ダブルスパートナーを組んだこともある部員と中央大学へ進学する。実家を離れ、初めての寮生活に不安もあるが「一緒なら心強い」とニッコリ。たまの休日には渋谷に出かける仲の良さで、「洋服を見ているだけで楽しい」とあどけなさを見せる。「中・高で叶わなかった日本一を目指したい」。歩む道のりはまだまだこれからだ。
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